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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
410/441

(話)訂正します

イブという事で?これより数日は連続で投稿します

大体夜7時更新予定

以前「病院ではあまり霊は見ない」と言っていた記憶がありますが…今まであまり「出ない」病院にしか行ってなかった様です


今回ちょっと専門的な治療が必要で入院した病院は期間が短いにも関わらず「どんだけ!?」って言う程視えたので幾つか書き記しておこうと思います


先ず入院初日

この日は検査の為にあちこち科を渡り歩いていたが放射線科が別棟にあり重い体を引き摺る様にして移動していた


通路には幾つかの部屋と長椅子、受付があるにはあるが誰もおらず気の持ちようなのか照明も若干暗く感じた


何か嫌だな…と思いながら歩を進めているとある部屋からいきなり白衣の男性が飛び出て来てぶつかりこそしなかったが俺は体の痛みで手すりに掴まって移動していたので避ける為に転んでしまった


痛ててて…と体を起こし(謝りもしないのかよ?)と飛び出て来た男が進んで行った方向を…見ても誰もいなかった


えっ!?と思い前後左右を見ても男の姿はなかった

立とうと四苦八苦していると偶然通りかかった看護師さんが駆けつけてくれて支えてくれたので事情を話したのだが

その看護師さんは「そんな人は見なかったですよ」と説明してくれたので俺はこんな髪型で眼鏡をかけていてこんな白衣で…と見た限りを説明したら急に歯切れが悪くなってしまった


後日それが切欠で少し親しくなった看護師さんが話してくれたのは恐らく俺が見たのは半年程前に亡くなった放射線科の先生では?

という事だった


病死されたその先生は生前結構慌てん坊な人で飛び出して誰かとぶつかるなんて事は日常茶飯事だったそうだ

それはそれで構わないが死んでからも飛び出すなよ…と呟いたら看護師さんが苦笑いしたので聞いてみると


「その先生、病死って事になってますけど実はこの病院の階段で足を滑らせて亡くなったんですよ」


と気になる言い回しで話してくれた

そこまで聞いたら最後まで聞きたい!とお願いすると


「その先生、悪性腫瘍が見つかってこの病院に入院してたんですけど…仕事が好きで入院後もあちこち駆け回っていて階段で足を滑らせて亡くなってたんですよね…」


病院側も醜聞になるので遺族の合意を得て病死扱いにしたそうだが…死んでも慌てて飛び出さなくても良いじゃん!と看護師さんと一緒に苦笑した


その看護師さんとは仲良くなり今はお付き合いを…している訳もなく入院中「その手」の話をする話友達になってくれた

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