(人)因果応報?
俺が二十歳ソコソコの頃、海外からホームステイで来ていた友人達を見送りに成田空港迄見送った事がある
田舎から空港迄車2台でワイワイしながら言って無事見送り、帰りに休憩がてら何処かで飯を食ってから帰ろうか、という流れになった
少し場所はボカすが友人を1人ずつ送迎しながらの帰りだったので茨城県内某所の不○家で休む事に多分午後4時頃だったと思う
その辺は俺も友人達も殆ど初めて来たレベルの街だったので店に入って注文した後は窓から見える景色等をボンヤリ眺めながら料理が来るのを待っていた
すると店の駐車場を挟んだ隣の建物、三階?位の窓からこっちを見て手を振っている人がいる
ノリの良い奴が面白がって手を振り返ししているので「やめとけよ」とか話していた
向こうかこっちが反応したから嬉しかったのか、ずっと手を振り続けていてどうも様子がおかしい
俺達も不思議を通り越して不気味に感じてきだしたのだがその近所で降ろす予定だった友達が一言。
「あそこ精神病院なんだよね」
…なるほど、それでか
良く分からないが何となく察してその後は適当に食事休憩をして店を出る事にした
駐車場に出て建物を見上げると流石にその人はいなかったが内心
(こんな街中に精神病院があるんだ?)
と思いつつ帰路についた
多分個人的に初めて見た精神病院がソコだったので強く記憶に残っていたんだと思う
それから数年が過ぎて当時遊びに来てた友人達がまた来日する、というので久々に皆が集まった
その時迎える側の1人が仕事の都合で欠席、もう1人が連絡が取れないという事で全員集合とはならなかったのだが
海外組が来られなかった友人達の事を非常に残念がって連絡が取れない方の友人をとても心配していた
今回は観光日程なので数日で帰国して行ったのだが見送った帰りに連絡係だった友人が「実は…」と言って音信不通の友人について話してくれた
実は連絡が取れなかった訳ではなく(本人が)連絡が取れる状況ではなくなっていたらしい
何でも精神を病んで施設に入院しているとか
それで何故か昔のあの光景を思い出した
駐車場の向かいから手を振る患者、そしてお調子者の友人がからかう様に手を振り返す
音信不通になったのはそのお調子者の友人、その人だった
まさかな、とは思っても因果があったのでは?と思ってしまった




