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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(不明)色

最近テレビで芸能人のオーラが視える芸人さんをよく見掛ける


力の優劣なのかは知らないが他人のオーラ(?)を見て色等で診断していくのって良い商売になるんだなぁ~と感心しながら拝見させて貰っている

ついこの間は彼の父親が一緒に出演して死霊を視てコメントしていたのだがきっと親子でも視え方に違いがあるんだろうな、と思った


その番組を見ていて「あっ、」と思い出した事があった


俺は正直人のオーラが視えるとかはあまりないのだがそう言えば前々から違和感が残る体験は何回かしていたのだ

それは「ご遺体を見ると色が違って視える」と言う事だ。


とは言え一般人が遺体をマジマジと見る機会なんて普通は親類縁者が亡くなった時位なので今まで不思議には思っていなかったのだが思い返してみればそうなのかも?という感覚だけになってしまう


直近で言うと数年前、伯母さんが他界してしまってその葬儀に参列する前、葬儀社に安置されていたご遺体に会う事になった

丁度大病を患って退院したばかりだったのだが世話になった事もあってフラつく体を鞭を入れて

葬儀社に行くと裏手に案内された


狭い部屋には伯母さんの遺族が沈痛な面持ちで出迎えてくれたのだが目の前にはご遺体がない

俺が挨拶すると遺族が「是非顔を見てやって欲しい」と目の前にある大きなドアみたいなヤツを引き開けた


ソレはどうやら大型の保冷庫(?)らしくドアの開閉と共に伯母さんのご遺体が手前に引き出されて来てちょっと驚いたが無事対面出来た

痩せて小さくなってしまった伯母さんは病院で死化粧をしてくれたのか、薄化粧を施されていた様なのだが俺には白黒にしか視えていなく遺族の「化粧してくれたから血色が良く見えるでしょ?」という言葉に曖昧な返事しか返せなかった


これも「視え方」に差異があると仮定すると前に対面させて貰った親類縁者達の顔も実にバラエティーに富んでいたのを思い出した

あるご遺体は白黒に、あるご遺体は生きているかの様に血色が良く視えたり更にはちょっと説明が難しいのだが色んな色でボヤけていたりした経験もあった


ソレが何なのか、何でそう視えるのか?は全く説明がつかない

残念ながら人に「それはこういう現象です」と話せる能力(?)も持ち合わせていない

そんなのが備わっていたら生業にしてると思うし。


だから謎は謎のまま、多分死ぬまで分からないのだろう

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