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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)トンネル


ど田舎な俺の地元はちょっと前に隣町と合併した


元々合併先の町はこっち(俺の地元)を下に見ていて出来れば隣接する他の市と合併したかったらしいのだが断られ

そんな事をしている内に経済事情が悪化した為に泣く泣くこっちと合併した、みたいな感じだそうだ


こっちと合併するのが余程悔しかったのか合併前に町の施設等を充実させ予算を使い果たしたらしく


人口も少ないのにめちゃくちゃ立派な学校や施設が建ちまくった


そんな中の一つに山間を貫くトンネルがある


そのトンネル、交通量なんかたかが知れてるのに物凄く大きくて市街地から離れた場所にあるので何でこんな所を?と誰もが思う場所に穿たれている


出来立てだし交通量なんか数える程しか通らないから結構経つのに綺麗なままなのだが夜通ると霊が出る!とか最近言われ出した


そんな事は知らない俺は時々そのトンネルを利用させて貰っているのだが

三回に一回位変な人を見かけていた


時間は昼間だったり夜だったりするが人里離れたトンネルの歩道を若い女性が徒歩でくぐっているのを見かけるのだ


(こんな所を歩いて?抜けたとして何もないのに何処に行くんだ?)


とずっと気になっていたのだが心霊目撃談をまとめるとどうやら見かけていたのがその話題?の霊だったらしい


興味もなかったので気にしていなかったのだが気付いてから良く見てみると確かにその女性、夏でも冬でも同じワンピースで歩いていた


ほぼない交通量に甘えて見かけた時に停車して良く顔とかを見ようとしたのだが顔周りはモヤがかかった様に滲んでいて確認が出来なかった


結局今も時々その女性の霊を見かけるが必ず合併が叶わなかった市の方角に向けて歩いているのでもしかしたら市に憧れがあって歩いているのかも知れない


そんな訳はないと思うけど

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