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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)出歯亀


若かりし頃の話


同級生の女の子と付き合っていてその子は古○の実家から学校に通っていた


お互い行き来をしてデートをしていたのだがまぁどちらもそんなに栄えていないので彼女の方へ遊びに行くともっぱら車でちょっと出掛けて公園の駐車場で話をしたりしていた


現存するので誤魔化すが某柑橘類の名をカタカナで冠した公園が近かったのでその駐車場で良く話し込んでいたのだが

夜ともなれば何故かカップルの乗った車がチラホラ現れ距離を置いて駐車してはグラグラ揺れていたw


俺達は単に寝転んだり話したりと純愛?な感じで過ごしていたのだがどうやらソコは有名な覗きスポットだったらしく

気配に気付くと窓越しにオッサンの顔があってビックリする事が何回かあった


こっちは普通の(?)格好だし何もしていないので気持ちは悪いが放置していたのだがある日あった出来事からその公園には行かなくなった


ある日の夜、いつもの様に彼女を家迄迄送り届けるついでにその公園に寄っていつもの様に話しだした


その日は天気がグズついていたせいか他に車もなく静かな夜だった


当時は規制も緩かったし度々覗き込まれた事もあって俺の車はフロント以外スモークフィルムを貼っていたのだが

話の途中で人の気配がしたので内心(またか…)と思いながら車外の何処から覗いているのか確かめようと周りを見渡した


右、左、後ろ、と見たが誰もいない…


と思ったら助手席の彼女が「キャッ!?」と叫んだ


え?と思って彼女の視線を追うとその先はフロントガラスの先だった


ソコで俺もビックリする訳だが覗き込んでいたのは生きたオッサンじゃなくてフロントガラスに張り付いたオッサンの顔だった


ガタガタと震える彼女を守るべく急いでバックして駐車場から離脱した俺は彼女を落ち着かせた後彼女の実家に送り届けた


その彼女とも数年後別れたしあれ以来その公園には行っていないので真実はどうなのかは分からない


良くある後でガラスを見たら手形が…という事もなく単に気持ち悪い思いをしただけだ


怨念なのか執念なのかは知らないが死んでからも化けて覗きに走るとはある意味筋金入りの出歯亀なのでは?とこの文を書いていて思った

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