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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)スーパーのイートイン


近所にあるスーパーには入り口の近くにイートインスペースが設けられている


イートインと言ってもトイレに向かう通路脇にこじんまりと設けられたささやかな場所で

時々学校帰りの学生やお年寄り達が座って休んでいる程度のスペースだ


日中に行くとお年寄りが、日暮れ前には学生、そして夜には再びお年寄りがポツリポツリと座って買い食いしているのだが

ある日の夜中、変な人影を見てしまった


そのスーパーは8時頃には閉店してしまい同じ敷地内にあるコインランドリーに来る客が時々見受けられる感じになる


俺の家からコンビニに行くにはそのスーパーの前を通らなくてはならないのでふと中を覗いてしまう時があるのだ


ある日いつもの様に閉店したスーパーの店内に目を向ける

防犯の為なのか非常灯の緑の明かりに照らされた店内は奥は薄暗くて見る事は出来ない


だが入り口にあるイートインはその緑の明かりにボンヤリ照らされて いない筈の人影が見えた気がしてギョッとした


えっ?と思ったがちょうど待っていた目の前の信号が青に変わり発車しないといけなくなって目線を元に戻してしまった


帰りしなに再びスーパーの薄暗い店内を覗いてみたが当然ながら人影は既にいなかった


後日、その事を冗談混じりにご近所さんに話したら変な話を聞いてしまった


数ヶ月前、件のイートインスペースに集まっては酒盛りをしていたお年寄りが1人その場で倒れ亡くなってしまったそうだ


もしかしたらそのお年寄りは普段一緒にいる飲み仲間を待って今でもあそこで待っているのかも知れない

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