表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
314/441

(謎)見舞い


先日、友人が入院したと聞き友達数人と一緒に見舞いに行って来た


友人はまぁ軽い手術は必要ではあったが大した事もなく俺達の見舞いに照れ臭そうに談笑が出来るレベルだったので一安心だったのだが


帰りしなに通りがかった病室が個人的にどうも気になった


そこは個室か2人部屋らしいのだが半開きになった扉から何か黒いモヤ?というかハッキリ見えている訳ではないのだがそんな気配が漏れ出している感じがしたのだ


何となくその病室の前を通るのが嫌だった俺は皆に理由も言わず遠回りをしてエレベーターがあるフロアに向かったのだが


俺がこんな奇怪な行動をする時は何かある、と知っている仲間達はニヤニヤしながら俺の遠回りに付き合って迂回しつつ帰った


数日後、友人は無事退院する運びとなったのだが嫁さんしか迎えに行けないとの事だったので

退院手続きを嫁さんに任せ俺ともう1人が荷物を運ぶのを手伝いに行った


例の病室が気になったが特に悪い雰囲気も漂っていなかったので一安心しながら荷物を片付け手続きを済ませて戻って来る彼の嫁さんを談話室みたいな場所で待った


その時暇だったので友人に例の病室の件を話した所、友人が神妙な顔をして説明してくれた


俺が指摘した病室には初老の男性が入室していたそうで友人とも談話室でよく話したりしていたそうだ


後少しで退院の目処が立ったとか話していたのに俺達が見舞いに訪れた翌日、容態が急変して亡くなってしまったそうだ


その男性の死は看護師さん達にも不可思議だったそうでナースセンターで話していたのを偶然聞いて友人もビックリしたそうだ


じゃあもしかしたらあのモヤみたいなのは…とか縁起でもない事を話していると友人の嫁さんが手続きを終えて戻って来たのでそのまま退院したのだった


モヤが人の死を予感させる前兆だったとしたら次見舞いに行く時怖すぎる…とふと思った出来事だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ