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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(謎)雪の山道

「ゾンビーナ」でも触れましたが体調不良によりご迷惑をおかけしております。

数日分の予約投稿をしておきますのでご容赦を


○○年程前、仲間内で雪道を楽しく走るのが流行った事があった


冬、雪の積もった山道を車を横にしながら下りたりする為にわざわざ四駆の軽自動車を改造してFRにして滑るのを楽しんでいた


当然(?)車通りが途絶えた深夜、というか滅多に車が通らない山道を探して走るのだが

ある冬の年を境にその遊びを止める事になった


その日もいつもの様にあまり除雪されていない山道を車体を横にしながら走っていると

先頭を走っていた車が途中で停車してしまった


(故障かな?)


と重いながら見ていると車から友人が降りて来て自分の車の前に回り込んだ


(ん?何か野生動物でも引っ掛けたのかな?)


と思いつつ俺も車を降りて先頭車に歩いて行くとどうやら故障でも事故でもないらしかった


「何?どうした?」


ヘッドライトの明かりの先を見ようとしている友人に声を掛けると止まった原因を話してくれた


「これだよ、これ。」


友人が指を指しているのは路面、その路面から道路脇、そしてその先の土手(というか崖?)の方にタイヤ痕が斜めに走って消えていた


「…え?誰か(滑って)落ちてんの?」


その先は確か下の沢に向かって急な傾斜だったか崖っぽくなっていた筈でもし落ちていたら一大事だ


俺達は車から懐中電灯を持ち出しタイヤ痕の上を歩いてその先を確認する事にした


もし落ちたままで乗員がまだいたらそれこそ大変だと思ったからだ


用意周藤な俺達は雪上での修理も考慮して長靴迄持っていたので履き替えて斜面(崖?)の方へと歩いていく


…あった。車だ


落ちているのは確認出来たのだが乗員がいるかどうか迄は上からでは確認出来なかった


状況からして(タイヤ痕だけしかなかった)きっとまだ救急車もレッカー(あの場合はクレーン車か)も来ていないだろうと判断して取り敢えず警察に連絡した


場所を教えて去ろうとしたが確認したい事がある(?)ので待っていて欲しいと言われたのでパトカーを待つ事になった


30分程待たされただろうか、パトカーがやって来て状況を聞かれたので

発見した時やその後確認した辺り迄の状況をざっくり話すと


警官の1人が落ちている車両の方に歩いて行って懐中電灯をあてたり声をかけたりしている


「中に(人が)いるぞ⁉」


そう言って何処かに連絡し始めた時が一番ドキッとした


その後レスキューだか何かが来ると言う事なので俺達は連絡先等を聞かれた後、大人しく山道を下りて帰宅したのだが


後日やはり中には人が乗っていて亡くなっていた、と聞いた時には陰鬱な気分になった


その年を最後に雪道遊びはパッタリと止めたのだが

ある意味「雪道遊びは(危ないから)止めなさい」という何かの警告だったのかも知れない

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