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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(夢)初夢


今年の初夢はちょっと洒落にならない悪夢だった


場所は自分の家、全てが現実そのままで更には時間軸までほぼ正しかった


夜、なかなか寝付けなかった俺はやっと眠りにつく

恐らく二時間程度は寝ていたのだろう、俺はキッチンからの物音で目が覚めた


…カタン、カタン…カタン、


普段から眠りが浅い俺は気になって眠れなくなり重い体を起こしてキッチンへと向かう


…当然何もない


ついでとばかりにトイレを済ませベッドに向かうと背後からまた


…カタン…カタン、と物音がする。


(さっき見て確認した筈なのに?)


そう思いながら再びキッチンに向かうがやはり何もない


こんな事を繰り返していても埒があかないので再びベッドへと戻ろうとすると

途中の部屋から明かりが漏れている


(誰もいない筈なのに?)


俺は疑問に思いながらもその部屋の扉を開ける


!?


そこには1人の小柄な女性が立っていた


見た事があるが思い出せない。

でも確実に知っている


背中越しの雰囲気で思い出す、この子はずっと昔に付き合っていた元カノだ。…でも何で此処に?


俺は不思議に思いながらも彼女に近付き肩に触れた


…フラリ…


彼女は力なく後ろに倒れ込んできて慌てて体を支える


!!


しなだれかかって来た彼女がゆっくりと俺の方に振り向くと…彼女の顔の部分だけが暗転したかの様に真っ暗だった


(あ、これはヤバいヤツだ‼)


そう思って彼女を体ごと前に押しやったが既に手遅れだった


彼女はユラリ、と立ちながらゆっくりと俺の方に体を向ける


(ヤバいヤバいヤバいヤバい…)


異様な雰囲気に俺は逃げようとするが体が硬直したかの様に動かせない


…フラッ…


服装迄ハッキリ見えているのに顔だけが暗転して表情が良く見えない彼女がゆっくりと俺に向かって歩みを進める


俺は硬直したまま動けずにいると彼女はそのまま俺に抱きついて来た


「○○○○…」


(!?)


胸元に頭を埋めた彼女が上目遣いになり俺に何かを呟いてよく聞き取れなかったにも関わらず俺は恐怖と嫌悪感等がごちゃ混ぜになった気持ちになって…


此処で目が覚めた


時計を見ると朝の5時半、ベッドの上で横になっていた


あまりにも生々しくて異様だった夢のお陰でその後は眠れなくなってそのまま起きていた


夢見が良くない事はままあるが此処までリアルな夢を見る事はあまりない


と言うか今迄起きてからも覚えている夢の後には必ず何か悪い事が起こっている


夢の事はいざ知らず悪い勘が当たらない様に今は祈るばかりだ

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