表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
284/441

(霊?)チラ見え


10年位前だったろうか


車弄りが好きな俺は知り合いのツテで中古のリフトを探していた


程なく偶然廃業する修理工場のリフトを譲り受けられる事になりその搬送に2トントラックを借りて現地に向かう事になった


リフトは程度が良く知り合い経由だったからか破格の値段で譲り受ける事になったのだが

問題はその引き取りに行く距離で3県を跨ぐ程の遠方だったのがネックと言えばネックだった


まぁ欲しいモノが格安で手に入る喜びで距離なんか気にせずトラックでいそいそと現地に到着すると


廃業予定の修理工場のオッサンも気さくな人で積み込みにフォークを使わせてくれたりして積み込みはスムーズに終了した


先方の都合で現地からの出発は夕方になってしまったが問題はない

下道で五時間以上掛かるがそれもまた良い思い出だ!みたいな勢いで帰路についた


途中食事を挟んだせいか県境にある山道を通る頃には既に深夜近くになっていた

高速を使いたかったが荷物が荷物なだけに落下の危険を考えて下道を選択したのだが山道の路面の悪さにはヒヤヒヤしたものだ


日付が代わり暫くして漸く山道から解放され少し開けた場所になってホッと一息ついた頃だった


万が一にも落下させたら大変だ、とちょくちょく後ろの荷台をバックミラーでチェックしていたのだが

突然荷台のリフト周りで白い布の様なモノが舞っているのが目に入った


これから車通りの多いバイパスとかを走行する、そんな時に荷物が落下したら大変だ

慌てて路肩にトラックを停め荷物の状態を確認する


てっきり固定していたロープが切れて踊ってるのか?と思っていてのだが荷物も固定していたロープにも異常がない


見たモノが何だったのかは分からないが落下の危険がない事を確認したら早く再出発しないとどんどん夜が更けてしまう


さっきにも増してバックミラーでチェックしながら走り続けて帰宅する事になるのだが

それからも何回かバックミラーには白い「何か」がチラ見えしていた


結局その白い「何か」が霊だった!とかはなく何事もなくその後も何か障った、と言う事もない


モヤモヤする結末だが実際の心霊体験など殆どはそんなモノだ


分かるモノが多いなら人は霊をそれほど怖がらないんじゃないだろうか?


とショボいオチに蛇足を付け足してこの話はおしまい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ