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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(謎)狐火?


俺の地元はビバ!田舎で西部には山が連なっていてソコにはゴルフ場が結構ある


子供の頃はキレイな川を求めて山1つ越えて自転車を濃いで行き川遊びするのが夏の楽しみとなっていた


いくら日が延びた夏と言えど時間を忘れて川遊びしていればいつの間にか日が落ちてしまう


ある夏の日の事


いつもの様に川遊びに夢中になり日が暮れてしまった帰り道


親に叱られるのは確実だったが早く帰って少しでも「軽く」なる様に皆必死に自転車を濃いでいた


オレンジ色だった空もすっかり日が落ちて暗くなった山道をひたすらペダルを漕いでいると


下りに差し掛かった辺りで急に目の前が「もや」に包まれた


温度差で霧程ではないが真っ白になるのはそれほど珍しい事ではなかったので

皆はそのまま必死こいて自転車を濃いでいたのだが急に先頭を走っていた友人が漕ぐのを止め、山肌を見上げていた


後続の俺達は(何だ何だ?)と思ったが先頭の友人に合わせて自転車を停車させて理由を尋ねた


「どうしたんだよ?」


皆の問いに先頭にいた友人が言葉ではなく指を指す事で答えた


彼の指差す山肌にはもやに包まれてはいるが確かに光が灯っていた


普段から通り慣れた山道だから分かるがあんな所に人が通れる道などない

しかもその光は懐中電灯とかの明かりではなく松明を灯した様な光が数個数珠繋ぎに並んで灯っていたのだ


気味の悪いその光に全員が得体の知れない恐怖を感じていると

突然誰かが「おっかねぇ‼」と言いながら猛ダッシュで逃げた


それに釣られる様に皆も慌てて自転車を全速力で漕ぎ出して下り坂を下って帰路についた


結局あの光が何だったのかは分からなかったが後日光が見えた山肌を見上げてみても

ソコには道すらもなかった為に目撃した友人達の間ではいつの間にか「狐火だったんじゃね?」と言う事で無理やり納得する事になった


狐火って…

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