表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
263/441

(動物)お約束なの?


普段運動もろくにしない俺がひょんな事からオッチャン達と山菜採りに同行する事になった


予想を裏切らず一時間もしない内にへばって気付くと取り残されていた


(…まぁこの辺なら帰りがけに拾って貰えるだろうから下手に動いて迷子になるより此処で待つか…)


等と自分に言い訳をしながらその辺に生えていたキノコを探して時間を潰していた


二時間程経っただろうか?


流石にキノコ探しも飽きて倒木に腰掛け早朝起きの眠気に負けてうつらうつらとし始めていた


…ガサッ…ガササッ…


「…えっ?まさか…熊!?」


…ガササッ…ガササッ…


「またまたぁ、誰っすか?」


…ガサッ…


「?」

「ウソでしたー‼とかオチはないんですか?」


草を掻き分けている様な音が近付いて遠ざかる迄怖くて大声で話していたら急に静かになった


「おーい‼」


少しして袋一杯の山菜を抱えたオッチャン達が斜面を下って来た


安心した俺は


「さっきの冗談はキツかったっすよー‼」


と言っても皆ポカンとしている


「え?だってさっき熊みたいにガサガサやって隠れたでしょ?」


そう言ったら漸く合点がいった様だ


「そりゃ本物だべ」


聞いた瞬間背中に嫌な汗がどっと吹き出した


過ぎた事とは言え何故襲って来なかったのかとかが気になって聞いてみると一言でバッサリこう斬られた


「兄ちゃんの声が煩くてビビったんだべな、きっと」


誰かのイタズラだと思って大声で騒いでいた事が熊に威嚇していると勘違いされたと言う事らしいが


この経験で二度と山菜採りには行くまいと誓ったと共に料理で出される山菜をより感謝して食べる様になった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ