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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)某河原


今は温泉施設とオートキャンプ場が出来て川へのアクセスが面倒になったが県央の片田舎に酒◯谷というエリアがある


小学生の頃はそこで泳いだり沢蟹を捕まえたりしていたが何分田舎なので


盆中は水辺に近付くな!がデフォで皆言いつけを守って行こうとはしなかった


天の邪鬼な俺にはおよそ関係のない話で

逆に空いていてラッキー位だったのだがある体験で守る様になった


多分5年生の夏、誰もいない川で1人楽しんでいると急に辺りが暗くなった


当時はよく夕立があり珍しくもなかったのでそろそろ帰るか、位にしか思ってなかったのだが

その日の日の陰り方は異常だった


暗いのだが遠くまで見渡せる、半透明の黒いフィルム越しに見る風景の様な陰り方で一瞬悪寒が走った


すると上流から何か塊の様なモノが流れてくる、まだ水中にいた俺はその塊の正体が知りたくて見つめていた


その塊は「人」だった。正確に言うと幾つもの人の顔が一塊になって川を下ってきたのだ


悲鳴を上げる間もなくその塊は下流へと流れていったが横を通過する迄その顔達は俺を睨んでいた


いつの間にか硬直していた体が自由になると慌てて川から上がり着替えもせずに慌てて逃げ帰った


それ以降は言いつけを守り盆中は川へ行かなくなったがニュースで水難事故を報じる度にあの光景を思い出す

こちらは流石に数が増えるという事もないので2話でご勘弁を

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