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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)某廃墟ホテル

ゾンビーナ!程ではありませんが此方も少し連続投稿します


旧ファ◯テックは地元では有名な廃ホテルで林に囲まれた某旧街道の途中に急に現れる不思議な建物だ


経年劣化なのかDQNの仕業なのかガラス張りのその建物の窓ガラスは盛大に割れており

民家が疎らなのも手伝ってか肝試しシーズンになると当時は大盛況だった


随分昔、霊が見えると豪語する女(以降A)達と凸した時の事


現地に到着すると即Aが泣き出し全員テンションダダ落ち、宥めつつ理由を聞くとそこかしこにいるとの事


Aは物陰や暗がりを見つける度にギャースカ叫んでいる


呆れつつもA達に付いて行くとふいに彼女が先程指を指した暗がりから急に視線を感じた


その暗がりには70前後の爺ちゃんが立っていた

他の奴等が騒いでいない所を見てもこの世のモノではないのだろう


Aはしきりに

「あそこに髪の長い血だらけのー‼」

とか騒いでいたがその爺さんはAをボーッと見た後、こちらに視線を移している


別に敵意を向けている訳でもなさそうのでスルーしようとしたらAが別の場所で叫びだした


「あ、あの窓から男の人がこっち見てる‼」


え?また?と言う他のメンバーのウンザリムードを察してか余計にヒートアップして身ぶり手振りで説明している


と、次の瞬間、Aが泡を吹いてぶっ倒れた


何かテンカンっぽい感じで痙攣までしている


これはヤバい、と思ったメンバーは肝試しを断念し夜間救急のある市街地まで搬送する事になった


男達はドン引き&ガッカリ、女性陣はAの容態でパニクるという阿鼻叫喚な状態でホテルに背を向けた途端

グッ‼と射る様な視線を背中越しに感じた


思わず振り向くとあからさまに敵意の表情を現した男性がホテルの中階付近からこっちを見ていた


ダーク系のスーツを着たサラリーマン風の男


彼は騒ぐAを苦々しく思ったのだろうか、その射る様な視線は立ち去る迄ずっと感じていた


Aは帰りの車中で程なく普通に話せる状態になった

本人は霊障だ!と言い張っていたが単に興奮し過ぎて発作みたいな症状が出たのだと思う


事実、その後怪異現象が降り掛かる事も不思議要因で事故や怪我にも遭う事はなかったが

Aの話は何故か霊能力者Aが次々と祓いまくる武勇伝?として地元では暫く語り草になっていた

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