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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(人)墓参り


今年の送り盆での出来事


いつも通り先祖の霊を送って帰宅したのだが母が墓に忘れ物をしたらしいので俺1人墓に戻った


まだ供えた線香が消えずに残っている程度の距離、車で往復20分も掛からない


なのに供えた花が全て引き抜かれ散らばっていて他の墓も同様に散らかっていた


カラスの仕業かな?と文句を言いながら片付けをしていると何処からか視線を感じた


キョロキョロ辺りを見回すと2つ程離れた墓石の陰に老婆が隠れていた


驚いたがこの墓所には親の実家の近所しか入ってないので一応挨拶をすると


突然叫びながらまだ荒らされていない墓の花を抜き取りムシャムシャ食べながら近づいてきた


怖さよりもウチの墓を荒らした犯人への怒りでぶちギレて怒鳴っていたら


他の墓参をしていた人も加わって大騒ぎになり、しまいにはパトカーも来る始末


老婆は警官に連れられその場を去ったが一緒に騒いだご近所さんが老婆の事を教えてくれた


「あの婆さん、痴呆で徘徊してたんだけどまさか墓を荒らすとはなぁ…」


結局後日老婆の身内が荒らされた墓の持ち主全員の家に謝罪に来たのだが

老婆はあの後入院した病院で小物を誤飲して死んでしまったと聞いて後味が悪い結果となった

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