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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)ライダー


大分前の話。


秋口の深夜に夜風に当たりたくなってバイクでショートトリップに出掛けた


何となくふらりと出たので目的地もなく途中で湖でも見て戻って来るか、と進路を変えた


勿論夜中の湖など真っ暗で見えないのだが夜の水場の何とも言えない怖い雰囲気が好きだったからだ


湖、と言っても近所にある訳ではないので取り敢えず北に進みやがて峠道に差し掛かった


この先はコンビニもなく店も閉まっているのは分かっているので麓のコンビニで小休止


いざ峠に突入すると500m位前にバイクのヘッドライトが先行して走っているのが見えた


(…こんな時間にバイクなんて物好きもいるもんだな…)


と完全に自分の事を棚にあげて走っていると峠道が故に時々先行のバイクのライトは見えたり消えたりしていた


それ自体に何の違和感も抱かなかった俺は目的の湖目指して結構なペースで走っていたのだが

途中でおかしな事に気づいてしまった


その時俺はワインディングを楽しむ為にハイペースで走っていたのだが

目の前のバイクと一向に差が縮まらないのだ


このペースは地元民か道を知っていて尚且つ頭のネジが一本位飛んでないと出せないスピードなのに縮まらない


と言う事は先行しているバイクもネジが飛んでる奴が走らせているのか?

となるのだがこんな夜中にそこまで飛ばす奴は見た事がなかった(自分以外は)のだ


そんな疑問を抱きつつそのままのペースで走り続け数十分後目的地の湖にたどり着いた


結局先行していたバイクとは会えずじまいだったがもしかするとあれはこの世の者ではなかったのかも知れない


そう考えるとちょっとうすら寒くなったので湖畔見学を早々に切り上げて安全運転で帰路についた


後から考えたらやっぱり接近出来なかったのは考えられないな、と思ったのでタイトルは(霊)にしておく

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