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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(人)悪のりの代償


スキー場には色々な客が来るが時々とんでもない事故を起こす客もいる


スキー場でインストラクターをしていた時、友人と彼女がスキー旅行にやって来た


彼女の指導を俺がしていたのを友人が見つけてお互い久しぶりの再会を喜びあった


友人にお勧めの食事場所を聞かれたのでゲレンデの麓にあるホテルを勧めたら一緒にどうか?と誘われた


折角の旅行なんだし二人で食べたら良いじゃん、

と言ったらどうやらスキーが上手いと嘘をついていたのがバレたらしく気まずいから来て欲しいらしい


奢りという言葉に負けて同伴する事になったがその頃にはお互いのわだかまりもとけたらしく

3人で楽しく会話をしつつ引くタイミングを見計らっていた


そのレストランは前面が大きなガラスで囲われていてナイターで滑るスキーヤー達が見える所だったのだが生憎その日は軽く吹雪いており滑っている客は少なかった


三人で夕食を食べて一休みしていると急に周りが騒がしくなった


皆の視線を追ってゲレンデを見ると誰かが両手に発煙筒を持って滑り降りてくるのが見えた


「えっ?何なのあれ?」

「こんな吹雪にバカじゃねぇの?」


等と周りの客達はざわついていたが俺やスキー場の関係者はそれどころじゃなかった


万が一何かあってからでは遅い


俺は友人達に断って慌ててゲレンデに向かうと騒ぎに気付いたホテル関係者達も数人玄関で様子を伺っていた


そんな騒ぎになっているとは露知らず発煙筒スキーヤーは結構なスピードで滑り降りて来る


だが次の瞬間、彼は宙を舞っていた


昼間ボーダー達が作ったキッカー(ジャンプ台)に気付かずそのまま飛んでしまったのだ


当然彼は着地に失敗し、受け身も取れずに右手と肋骨、大腿骨を骨折する大怪我をして救急車に運ばれて行った


悪のりするのは結構だが他人に迷惑を掛けない範囲でして貰いたいものだ

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