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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)初詣のカップル


大抵の霊は普通の人と変わりなく視える俺も水子だけはちょっと異質に視える


イメージ的には餓鬼の様な視え方、と言ったら何となく伝わるだろうか?


丁度初詣シーズンで思い出す体験があるので書き記しておく


数年前、友人達がどうしてもと言うので初詣に付き合った事がある


予想通り沢山の人が数珠繋ぎで本殿に向かう様な状態で腰が引けたが仕方なくその列に並んでいた


前に並んでいたのは付き合って日が浅いのかやけにテンションの高いカップルで

もうフュージョンかポタラでもした方が良いんじゃないか?と言う位絡み付いていた


まぁそんな奴らもいるわな、と特に気に留めてはいなかったのだが

暫くすると足元付近がゾワゾワする


(なんだなんだ?)


と目線を下に向けると前のカップルの女の子の腰辺りに何かついている


こんな人混みの中で騒ぐ訳にもいかないし友人達も楽しく会話しているので我慢しようと目線を外そうとしたら

その腰についている何かと目が合った気がする


(あー…こりゃ嫌なヤツだ…)


と思っていたら案の定どんどんハッキリ視えてくる


彼女の腰に憑いていたのは多分水子だろうな、と分かったのは他人に何かをする事もなく

一心不乱と言う言葉がピッタリくる位前の彼女を見つめてしがみついていたからだ


そんな事になっているとは本人達も思っていないだろうがこっちは階段の段差のお陰で目線近くに水子がいて非常に鬱々とした気分になり

帰りは友人達に心配される程ぐったりしてしまった


見知らぬカップルだしその後の展開はないが彼女達の行く末に幸あれ、と思う体験だった

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