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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊?)サンシャイン60


皆さんご存知サンシャイン60に関する怪現象?のお話。


東京で輸入商に勤めていた俺は仕入れ交渉にサンシャイン60内にある卸業者に行く機会があった


当時はその近辺が有名な心霊スポットだとは知らず


(何か淀んだビルだな…)


位にしか思っていなかった


一般入り口から入った事がないので本当はきらびやかなのかも知れなかったが

少なくとも業者入り口から入り卸業者迄行く道のりは寂れた地下道並みに薄暗く本当に淀んでいたのだ


俺が利用する階は本当に業者向けの企業だらけだったのかシャッターが閉まっていたり半開きになっていたりと薄気味悪い


その話を取引先の社長につい話してしまったのが運のつきだった


「ここはね、元巣鴨プリズンだったんだよ…」


という話から始まり延々と続く怪談話を小一時間程「ご教授」頂きヘトヘトになって帰路についた


何基かあるエレベーターにトボトボ歩いてボタンを押す


ついつい階のランプを見つめていると何処からか


ガラガラガラー


と台車を押す音が聞こえてきた


幾ら寂れたフロアとは言え別の業者が納入する所に出くわすのはそれほど珍しくなかったので

気にも留めずに上がってくるランプをじっと見つめていたのだが


背後からずっとガラガラ音が聞こえている癖に音が小さくも大きくもならない


(ん?こっちに来てんの?何処かに向かってんの?)


と気にして聞いていてもガラガラ音はずっと音量が変わらない


気になって気になって仕方なくなってメイン通路迄急いで向かって辺りを見回すが台車も人もいない


…チーン…


そんな中、漸くエレベーターが到着しドアが開いたので慌てて乗り込んで急いで地下駐車場の階のボタンを連打した


その後何度かその業者に通ったが音が聞こえたのはそれ一回きりだ


霊なのか生身なのかは知らないが出るならちゃんと予告してから出て欲しかった

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