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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(疑問)死神なの?


良く考えるとこうして話が書き続けられる位俺の周りでは死んでしまった人が多い

友達、恋人、知り合いから親戚、赤の他人迄


以前俺が何でも話せる親友に言われた事がある


「お前が死を呼び込んでんじゃねえの?」と。


その時は即座に否定したが奇憚雑記を書き留めていく内にそんな気がしないでもない気がしてきた


でも直接死に関わった事はないからまぁいっか

この位の感覚じゃないと多分何かに呑み込まれる様な気がする。


死を呼ぶ繋がり?で思い出した事がある


そう言えば以前本当に人を殺した人と会った事がある


「殺した」は事故や過失で「死なせてしまった」のではなく明らかに「殺意」を持って殺したと言う意味だ


地域がバレるので微妙にボカすが以前少女を拉致して殺し、林か何処かに遺棄した事件があった


当時はまさか犯人がそんな近く(と言っても隣町レベルだが)に住んでいるとは知らず

テレビでも心理学者とかがいい加減なプロファイルをドヤ顔でしている程度だったと思う


ちょっと必要なモノがあり隣町を通って買い出しに行ったその帰り、コーヒーが飲みたくなってコンビニに立ち寄った


まぁついでに、と外にある灰皿の近くで煙草を吸ってボンヤリしていたら目の前の道路を渡ってオッサンが歩いて来た


特に不思議な事でもないので往来する車を見て一服タイムを続けていると

そのオッサンは買い物よりも先に灰皿近くに歩いてやって来た


「すいません、火を貸して貰えますか?」


まぁこれもそれほど珍しくもない事なのでライターを貸す


「カチッ…ふー、ありがとう」


ライターを返して来たオッサンをチラ見してギョッとした


今まで注意して見ていた訳じゃなかったから気付かなかったが何とも言えない気持ち悪い雰囲気を纏っていたのだ


「外見がどう」とか「何かが見えた」とかではなく「何となく近寄って欲しくない」人だったのだ


とは言え一服する時間など大した時間でもない

ライターのくだり以外は特に会話もなく吸い終わって俺は車に乗り込んで帰路についた


それから何週間後かにニュースでは少女殺害の犯人が捕まったと報じられ

まさか結構近くに住む人が犯人なんて…と近所で噂になっていた


興味もなかったのでまともに見てなかったのだが画面に映った景色が例のコンビニだった事に気付き改めて見直した


レポーター達が報じていたのは犯人宅の前にあるコンビニ、(ん?「前にある」??)


レポーターはどんどん犯人像を掘り下げ犯人連行の瞬間が流れた


(あのオッサンじゃん…)


護送車に乗せられ移送されていく犯人はあの嫌な雰囲気を纏ったオッサンその人だった


と、ここまで書いたが別に俺のせいで罪を犯した訳でもない。

要は人よりちょっと「巻き込まれ易い質」なんだと思う。


そう思ってないとやってられない

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