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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(人)歌舞伎町(巻き添え)


専門学校に通う為上京していた時の話


遊ぶ金欲しさに歌舞伎町にあるバーでバーテンをしていた


ある日の深夜、閉店の掃除をしてゴミを捨てに路上に出ようとすると向かい側のビルの前に女性が立っていた


出で立ちからして何処かのホステスだろう、待ち合わせなのか携帯の画面に目を落としている


特に珍しい事でもないのでスルーしてゴミを置き店内に戻ろうとした時


「ドサッ」と「グチャッ」と「ゴリッ」ともう何とも言えない音が絡みあった音が背後で聞こえた


何事かと振り向くとそのホステスが立っていたであろう場所に「塊」があった


慌てて近寄るとさっきいたホステスとジャンパー姿のオッサンが絡み合って倒れている


上から降ってきたオッサンが運悪くホステスを巻き込んだ「塊」だった


ホステスの方は首がおかしな方向に曲がって生気がなくオッサンは口からゴボゴボと血を吐き出している


慌てて店内に戻り店長に見た事を報告、救急車と警察を!と言うと「見なかった事にしておけ」と言われた


店長の謎の迫力に負けてしまい躊躇っていると誰かが通報したらしくサイレンが近づいてきた


目撃したのに何も出来なかった負い目でその日は裏口から帰宅した


その日から数日、テレビや新聞をチェックしていたが結局報道すらされなかった


後日、噂で事の顛末を知る事になったが幽霊よりも人の闇の方が怖い、と思った

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