(人)自転車オバサン
地元に「自転車オバサン」というちょっと有名な女性がいた
見れば一目瞭然なんだけど簡単に言うと車道のど真ん中を自転車で疾走したり所謂ちょっと危ない人なんだけど
原因は風の噂で若い頃婚約者にフラレたのが切欠で「芽吹いちゃった」らしいってのが有力説
行動的には車道を車の様に走行するってだけでほぼ実害がないので「痛い人」扱いで収まってたんだけど
ある日友人がその女性を見掛けて信号待ちの最中にからかったらしい
地元のDQN連中もからかうのは日常茶飯事だから彼もほんの冗談でからかったつもりだったのだがその日は違ったみたいで
オバサンは何事かを叫びながら凄い勢いで追いかけてきたみたい
(車に傷でもつけられたら敵わん‼)
とスピードを上げて逃げようとしたけど2~3個目の信号が赤でやむ無く停車
振り向くと猛スピードで接近するオバサン。。。直ぐに追い付かれ真横にビタ付けされたらしい
チキンな友人も流石に頭に来たらしく「何か用かよ⁉ババア‼」と声を荒げたら
「○○さん、行かないでぇ…」と涙でぐちゃぐちゃになった顔でドアの縁に縋り付かれ友人もビビって振り払う様に逃げたらしい
そんな自転車オバサンもかなり年になったせいかはたまた施設にでも行っているのか
最近は目撃したと言う話もとんと聞かなくなり若い人達には半ば都市伝説として語られているらしい
どんな感じなのか試しに聞いたら昔流行った「口裂け女」並みに強化されていて苦笑いしか出来なかった
都市伝説ってのはこうして作られていくものなのかも知れないな、と思う一件だった




