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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)ツレ


高校生最後の夏休み、何か思い出を作ろうかと友人Aと共にバイクでツーリングに出掛けた


冷夏と呼ばれた年で夜の峠道を身震いしながら走っているとカーブの所に休憩所を見つけた


俺達はとりあえずバイクを駐車場に滑り込ませ温かい缶コーヒー片手に暖をとる事にする


休憩を終え駐車場を出ようとした時に1台のバイクとすれ違った


峠を越したのは良いが体が冷えたので麓のコンビニを見つけて再び休憩する


「テロテロテロ~ン♪テロテロロン♪」


あのコンビニお馴染みの来店チャイムが店内に響く。


店内は気候のせいか軽く暖房がかかっていて暖かくホッとする


もう少し店内で寛ぐか…と立ち読みをしていると駐車場に1台のバイクが停まっているのに気づいた


ライトを店側に向けていたので眩しくてよく見えなかったがさっきすれ違った人の様だ


特に違和感なく再び読んでいたマンガに目を落とす


「おぃ!出るぞ‼」


Aが慌てた調子で俺を呼ぶとそのままダッシュで店を飛び出て行った


(えぇ…まだ途中なんだけど…)


仕方なく店を出るとAは既にバイクに跨がりキックを繰り返している


疑問に思いつつ俺もエンジンを掛けコンビニを後にした


暫く走ったAは俺に聞く事もせずファミレスに突入して行く

後を追いAの座るテーブルに着くと「何だよ?急に?」と問い詰めた


Aは窓から車通りをチェックしながら漸く口を開く


「お前、気付かなかったの?」


「何が?」


「さっきの奴、あの後コンビニに入って来たろ?でも…鳴らなかったんだよ‼」


「何がだよ⁉(怒)」


「チャイムがだよ!」


…何それ?怖っ!


と思ったがその後何があった訳でもなく今でも謎のままだ

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