『奇憚(きたん)雑記』

(謎)すれ違い

地元の山間に蕎麦処として有名なエリアがある

今でこそトンネルが出来てスムーズに行ける様になったが一昔前は峠道を越えないと行けなかった

その道はつづら折りな上に退避所ですれ違わないと厳しい位の道の狭さだった

ある日峠を越えた先の街に用があり、深夜近くにその道を通る事に

普段は昼間しか通らないので気付かなかったが夜だと対向車のライトで結構早目に察知出来る

坂上でライトがチラチラ見えたので徐行しているとなかなかすれ違わない

せいぜい20m程度しか離れていないのでもう遭遇しても良い筈なのに下りて来ない

(もしかして停車して待ってるのかな？)

と車を進めても何処にもいない

結局峠を抜ける迄その車とはすれ違わなかった

バックじゃ到底戻れない、Uターンするにも場所がない位の峠道であのヘッドライトの主は何処に消えたのだろうか？

それからは夜のあの道は通らない様にしていたらトンネルが出来て誰も通らなくなっていた