8話
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俺たちは、起きて近くのマクロナルドで朝食を済ませ、少し勉強して解散となった。
親父には来週がテストだから今週は手伝いなしでいいと言われたので、今週の土日は暇だ。
正直勉強もすることがない。
高山さんでも誘って勉強会でもしようかなとスマホを手に取り、高山さんにLUINでメッセージを送ろうしたところで親父から電話がきた。
「もしもし親父」
「あぁ、春人か。今から少し時間あるか」
「あぁ大丈夫だよ」
「そうか、なら少し出てきてもらっていいか。下にいる」
親父にしては珍しく急ぎの用事っぽかった。
特に勉強する予定もなかったし俺はマンションを出た。
マンションを出てすぐのところに親父が車に乗って待っていた。
「急にどうしたの親父」
「いや、それがこの前某製菓メーカーの社長と話していたら自分たちの子供の話で盛り上がってね。それでどうやら向こうの社長さんの子供もお前と同じ高校の生徒らしくて今度一緒にご飯でもと言われていてね」
「それが今日?」
「そういう事だ。さぁ後ろにスーツがあるから着替えてくれ」
「えー。面倒臭いなー」
「今月のお小遣い増やしてあげるから許してくれ」
「それなら……いいかな」
スーツを着るのは正直面倒だったが、一度ご飯に行くだけでお小遣いアップならお安い御用だ。
結局テスト週間でも実質手伝いのような事をしているわけだが。
車で走る事20分。
明らかに高そうなお店の前に車が止まり変に緊張してきた。
そういえば向こうも社長さんらしいし、その子供の人もいるらしい。
しかもしかも俺と同じ高校の人。
そう考えるとさらに緊張してきた。
「あんまり緊張しなくてもいいぞ」
「そう言われてもなぁ」
無理だ。
緊張するに決まっているだろう。
お店に入り個室に案内されるとすでに体格の良いおじさんが座っていた。
「これはどうも神崎です」
「あぁどうもどうも。どうぞお座りください」
「「失礼します」」
体格がよく一見怖い感じの人なのかなと思ったが、話してみるとそうでもなかった。
「すみません娘は今席を外してまして、すぐに帰ってくると思います」
「いえいえ全然大丈夫ですよ」
すると、ドアが開かれて女性が入ってきた。
一目見たときに感じたことは美しい。
高山さんが可愛いと表現するならこの方は美人だろう。
長くてストレートな黒髪がまた美しさを際立たせている。
「失礼します」
その女性が席に座ったところで改めて親父が挨拶をする。
「改めまして神崎 直哉です。そして息子の春人です」
「よろしくお願いします」
親父に続いて俺も挨拶をする。
「藤崎 信治と申します。そして娘の凛です」
「藤崎 凛です。よろしくお願いします」
藤崎 凛。どこかで聞いたことのある名前だな。
いや、気のせいか。
「そちらの娘さんと春人がどうやら同じ高校らしくてですね」
「そうらしいな。どうだ凛。学校で会ったことはあるか?」
「いえ、申し訳ございませんが……」
「そうか」
「まぁ春人は、今年入学したばかりだからな。顔を合わせていないのも仕方ないでしょう」
親父のその口ぶりから凛さんは2年生か3年生という事だろうか。
「藤崎 凛さんは1年生ではないのですか?」
「えぇ。私は2年生で生徒会執行役員をしております」
凛さんは胸に手を当て上品にそう言った。
生徒会執行役員……あ……
聞いた事ある名前だと思ったら学校で1年生の間で少し話題になっていた2年生の執行役員があまりにも美人すぎると。
ちなみに本来生徒会は2年生の後期から3年生の前期までの任期で行うものだが、執行役員は1学年下の生徒を生徒会の仕事を覚えさせるという名目で任命される。
つまり、必然的に執行役員はそのまま生徒会役員となる。
それにしても、確かに噂されるだけのことはある。
「確かにお会いしたのは初めてですが……噂では聞いておりますよ。神崎春人さん」
「俺の噂ですか?」
そう言った彼女の笑顔は少し企みのある顔だった。
生徒会の執行役員、それも学校で人気の美女に行き渡る俺の噂ってなんだろうか。
正直心当たりが全くない。
「えぇ。今年の1年生に入学したとびきりすごいイケメンがいると2年生、3年生ともに話題になっております」
「そ、そうなんですか……」
なんとも反応しづらい事だった。
しかも親がいる前だとなおさら恥ずかしい。
「春人は学校でそんな噂になっているのだな」
「はっはっは! 確かに春人君はかっこいいからな!」
「いえ、そんなことは……」
顔が急速に熱くなっていくのがわかる。
同時に凛さんの方をみるとまた笑顔を俺に向けていた。
全く……勘弁してほしい。
そのまま、コース料理を食べて談笑してその場は終わりとなり親父の車でマンションまで送ってもらっていた。
「どうだ。藤崎 凛さん。可愛かっただろう?」
「なんていうか綺麗だったね」
「あの女の子……高山絵美さん?とはまた違うタイプの子だな」
まさか親父から高山さんの名前がでるなんて思っておらず俺は少し驚いてしまった。
「そ、そうだね」
藤崎凛。
確かに美しい人だったし、いい人なんだろう。
でもなぜだろうか。素直に受け入れきれない自分がいる。
そんなことを考えていても仕方ない。
家に帰ったらテスト勉強でもしよう。
そうして俺は残りの時間を意味のないテスト勉強につぎ込んだ。
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