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19話

次回更新日は3月28日です

(27日に予約更新してたのに26日にしてたなんて口が裂けても言えない……)

 夏休みに突入し、夏の暑さも本格的になりつつあった。

 親父の会社に顔を出す頻度もあげ、ジム通いも続けている。

 

 そんなある日の事。

 俺のスマホに一件メッセージが飛んできた。

 スマホを見ると川崎からだった。

 内容は『人生相談がある』だった。

 俺は軽く出かける準備をして川崎の家へと向かった。


 ***

「よくきてくれた神崎」


 玄関を開けるとエアコンの冷気がぱぁっと流れてきた。

 家に入ると程よく涼しく、汗も知らぬ間に引いていった。


「それで、人生相談ってなんだ?」

「神崎頼む! 俺と海に行ってくれ!」

「いやだ」


 誰が男2人で海に行かないといけないのだ。

 罰ゲームじゃないか。


「なんでだよ」

「いや、逆になんで男2人で行かないといけないんだ」

「まてまて、俺達2人じゃない」

「じゃあ誰とだよ」


 すると川崎は頬を少し赤くしながら言った。


「安田ちゃんと最近とよく遊んでるんだけど、まだ付き合ってる訳じゃないんだよな。でも俺、安田ちゃんと海行きたいし……なんていうか」


 なるほど。

 つまり川崎は安田ちゃんと2人っきりで海行くなんてハードルが高くてできないと言いたい訳か。


「どうしてそう恥ずかしがるんだ? 俺は絵美と一緒に行く予定だが」

「なぁやっぱりお前ら付き合ってるだろ?」

「いや、付き合ってないが」

「そうか。その感じだと神崎は本当にそう思ってるらしいな」


 そう思ってるも何も事実だからな。

 俺と絵美は友人であり、恋人ではない。


「じゃあさ、お前ら海行くんだろ? じゃあ俺と安田ちゃんもそこに混ぜてくれよ」

「あぁ。構わないぞ。一応絵美に連絡する」


 俺はスマホを手に取りLUINで絵美にメッセージを送信する


『海の件だが、川崎と安田ちゃんも一緒でいいか?』


 送信してすぐに既読がついたが、しばらく返信がなかった。

 5分ほどして返信が来た。


『どうして?』


 あれ?

 いつも顔文字とかつけるのについてない。


『多い方が楽しいと思って』


 今回はすぐに返信がきた。


『春人がそう思うなら私はいいよ』


 やっぱり顔文字がない。

 なんか違和感がある。

 とりあえず絵美から了承は得た。


「おっけいだそうだ」

「そうか……ごめんな高山さん」

「なんで川崎が謝るんだ?」

「神崎には分らないと思う」


 川崎が何を言いたいのかはわからないが海は人数が多い方が楽しそうなのは確かだ。

 あ、藤崎さんも誘ってみようかな。

 

 川崎の家を出た後に、俺はジムへと向かった。


「あら、春人さん」

「こんにちは藤崎さん」


 俺と藤崎さんは夏休みに入ってからもこうしてよくジムで会う。

 共に高め合う同士だ。


「そういえば藤崎さん、近々俺と川崎と絵美と安田さんっていう1年生の女子で海に行くんですけど一緒にどうですか?」

「あら、私も行っていいのかしら?」

「ぜひぜひ!」

「そう! あ、そういえばお父様の知り合いに島に別荘持ってる人がいたような気がしたわ。聞いてみようかしら」

「え? いいんですか?」

「お安い御用よ」


 すると藤崎さんは少し席を外し、10分後くらいに戻ってきた。


「おっけいだそうよ。後は日程ね。調整は春人さんがしてもらってもいいかしら」

「わかりました! 4人が行ける時を教えれば大丈夫ですか?」

「そうしてもらえると助かるわ」


 まさか、近くの海に行くと思っていたが思っていたより大掛かりなイベントになりそうだ。

 今から楽しみだ。筋トレの熱もはいってしまう。


 その日の晩にみんなに行ける日程をLUINでメッセージを飛ばしてもらった結果、8月の第一日曜日となった。


 藤崎さんに送ったところそこから三日間、別荘を貸してもらえるように許可をもらってくれたらしい。

 流石お金持ちは人脈からして違う。

 

 ***


 そして8月第一日曜日。

 集合場所は例のカラオケ屋前だ。


「よ! 神崎!」

 

 初めに集合場所に来たのは川崎だった。

 まぁ一番集合場所から家が近いし妥当だ。


「おはようございまーす」

「おはよう安田さん」


 次に来たのは安田さんだった。

 以外にも初めて話すかもしれない。

 少し可愛らしい服装で安田さんのイメージに合った服装だった。


「お待たせー」


 次は絵美。

 白のワンピースを着ていかにも夏という恰好だった。


 さて、後は藤崎さんだけだ。

 しかし、集合時間ギリギリになっても藤崎さんは現れない。


 すると、カラオケ屋前に小型のバスがやってきた。


「みんなお待たせー」


 バスの中からなんと藤崎さんが出てきた。

 俺たちは空いた口がふさがらなかった。


「さぁみんな乗って乗って!」


 そんな俺たちを置き去りにして一人テンションが上がっていた藤崎さんだった。


***


 5人にしては広く感じるバスで揺られること2時間。

 俺たちは船着き場へと到着した。


 なんとここから更に船で2時間かかるらしい。

 しかし、船なんて普段乗りなれない俺たちからすれば、船から見える船の景色がとても綺麗に見え2時間なんてあっという間だった。


 ただ一人を除いて。


「神崎……俺はここでリタイアかもしれん……」


 川崎はあっという間に船酔いしうなだれていた。


「安田さんの水着姿を拝むんだろ?」

「あ……あぁ……」


 魔法の言葉をかけても川崎が復活することはなかった。

 

 そんなこんなで目的の島へと到着した俺たちは意気揚々と島へと降り立った。


「なんか空気がおいしく感じるねー」


 絵美は綺麗な島の景色を眺めながらそう言った。

 確かに島は空気が綺麗に感じる。

 思い込みかもしれないけど。


「とりあえず宿に言って荷物をおきましょう!」


 藤崎さんは俺たちを誘導してくれた。

 船着き場から歩いて5分

 目の前にビーチが広がるすぐ近くに目的の建物はあった。


「で、でかすぎませんか?」


 藤崎さんを除く俺達4人は別荘の大きさに驚いていた。

 なんでも地下にボウリング場があるとか……

 俺の知らない世界をまた一つ知れた気がする。


 兎にも角にも、こんな最高の場所で2泊3日の旅行が始まることに俺は胸を高鳴らせていた。




ここまで読んでいただきありがとうございます!

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