4月8日 私立浜丘学園始業式-4
学校に近づくと姉さんの雰囲気が一気に変わる。学校内では凛とした立ち振る舞いをしてオーラも違う。家では猫背な背中も棒を突っ込んだようにスッと伸びる。一つ一つの行動に無駄がない。少し大きなリボンで髪を結わえてるのが素の彼女らしさを感じさせる。アキラが爽やかイケメンなら、こっちは男女両方に好かれる清々しさがある。超仮面優等生を演じているのだ。
女生徒「おはようございます!涼香先輩」
涼香「おはよう」
男子生徒「浜丘、おはよー!」
涼香「ああ、おはよう」
通りすがる生徒達と姉さんとの挨拶はみてて気持ちのいいものだ。
男子生徒「よっしゃ、浜岡とあいさつしたぜ!(小声)」
男子生徒「なんだと!俺も行く!(小声)」
通り過ぎた後はあほらしい光景がもどっていたけど。
女子生徒「やっぱ涼香先輩かっこいいよね!(小声)」
女子生徒「なんか飾りっ気のないのが本当にね!(小声)」
・・・。思いっきり仮面かぶってるけどね。
りんご「相変わらずすごいね。あの仮面っぷり」
りんごも中学で何度も見ていたが、この状態を二年ぶりに見ておどろいてた。
結「ほんとにな。あの仮面はずしたら汚染された川がたちまち綺麗になるぜ」
たんじ「もしくはマスクが変形して武器になったりな」
アキラ「・・・くくっ」
俺らの話にたまらずアキラも笑っていた。でも笑いは一瞬で悪寒によってかき消された。
涼香「な・に・を。話してたのかなー?」
姉さんの仮面の強度は流石だ。声は怒っているのだが、顔のパースは何一つ崩れてない。高校ではこれで三年目、この性格と仮面を貫き通したのだ。ちょっとやそっとじゃ壊れない。
たんじ「いや、おれはただ涼香さんの仮面がすげーって言っただけで」
結「あっ!ばかっ!!」
いつもどうりの空気読めないが発動。危険を察知したのかりんごとアキラはもうここにはいなかった。
涼香「乙女の秘密をしゃべるとは何事かーーー!」
頭に一発強いげんこつをくらい、痛みで頭を抱えながら崩れ落ちた。俺らは必然的にその場で土下座のポーズのようになった。
結&たんじ「すんませんでした!!!」
フンっと踵をかえして姉さんは昇降口に入ってく。俺達は痛みが取れるまでその場から動けず、ずっとお前が悪いを言い合いした。
ちなみにその後ホームルーム前に姉さんからメールが来た。
内容は「お前達のせいで私が仮面好きにさせれた」。これにはごめんねとしか返信できなかった。