寂しい夜
(短歌七首)
困難や危険を承知で清らかな
月で飛びたい闇夜の鴉
絶景を楽しむなんて少しだけ
傲慢みたいな気がする渓谷
みんな来て寂しい夜を慰めて
あげて欲しいな羊がいっぴき
秋空にこぼれるような星があり
ひとつでいいから落ちるのを待つ
殻を棄て心の深い闇を知り
逃げたいほどの無力に怯える
罪を知り悲しみを知り目を閉じて
返り血あびて微笑みたいな
ひとがみな海の底までゆけるとは
信じていない凪の白昼
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昨日一昨日に比べると、今日は少し早めの時間
そろそろ寝ます




