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なでなで僧侶と魔王軍四天王の主従契約

「そうか」魔族ザナークが言った。

「これからどうすればいいと思う?」あたしが言った。

「なぜ私に聞くのだ?」

「だってここにはあんたしかいないじゃん?」

「誰かに聞かなければ、何をするかも決められないのかお前は、」

うっぜえなと内心思ったが、少し考えて、まあザナークの立場からすればそうかとも思った。

「まあまず目の前の首だけ魔族四天王(笑)をどうにかしなきゃね!」

「どうにかとは何だ!私には早くとどめを刺したほうがよいぞ、そのほうが魔力残滓も残りにくいし、私のような上級魔族は首だけになっても三日もあれば復活する。」

「はあ~何だろう、

あんたってさ、超嫌な奴だけどお人よしだよね。」自分ができる限りの最高にニヒルな顔で言った。

「それは矛盾しているだろう」

「別に矛盾していていいじゃん!どうでも、

なんか無抵抗なあんたをここで殺したらさ

爺さんが残してくれたものを壊してしまう気がするんだ。」

「それもまた矛盾しているな、ここで私を殺さなければそれこそローウェンは無駄死にではないか?」

「まあそういう考え方もあるのだけれどね」ため息をついた。こいつは、なんだかくそまじめな教育実習生のようだと思った。

「まあ安心しろ私はお前の陽属性の魔法によって、倒された。基本的には完全に復活するまで、十年はかかる」

「へえじゃあほっとこうかな」

「見逃すのかとんだ甘ちゃんだ、」何か少し悲しそうな顔でザナークが言った。

「そうだよあたしは優しいんだ!あんたと違ってね!」

「ところでなんだけどさ、わたしさジョウキュウマゾクとかいうのすごそうなやつ、倒したわけじゃん!この世界でどういう扱いされるかな?」

「英雄扱いもされるだろうがそれ以上に怪物扱いされるだろうな、私たち魔王軍四天王はここ500年誰も倒されていない。その意味理解できいるのか、お前のすべての行動には大きな責任が伴うということだ」

「責任が伴うのは嫌だな、あたしそういうので痛い目見てるからさ、」

炎上しているときに見た、私のネット掲示板の書き込みがそのとき不意にフラッシュバックした。苦虫を嚙み潰したような顔をしてしまった。

「なんか、、すまん」あたしには、その時のザナーク低いヘビーメタルボーカルのような声が少し今までよりも高くうわずっていて優しく聞こえた。

なんかそれがおかしくて笑ってしまった。

「ぷははww

あんたってホント不器用だよね?

なんかさ君って最低なのに優しすぎるよ!顔がイケメンだったら惚れてたかもな。

これがギャップ萌えってやつか!

なんかもう面白すぎてさ涙出てくるよ、、」また涙がぽろぽろと出てきた。どうも最近涙腺が緩くなってしまっている。

「そうか人間というのはやはり難しいな!」その時のザナークは表情はあまり変わっていなかったけれどたぶん心のなしか雰囲気が穏やかだった。

「あんたのこと治してあげようか?」

「は」ザナークは口をぽかんと開けたまま何を言っているんだこいつはという顔をしていた。それは表情にも出ていた。

「いや私僧侶らしいからさ基本的には他人を直すのが仕事でしょ!やってみよっかなって!」

「何を言っているんだ貴様!私はたくさんの人殺しをしてきた極悪非道の大魔族だ!

それを見逃すどころか、直そうなど

お前は死んだローウェンの思いを無駄にしているどころか、踏みにじっているといってもいい

最低な行為だ。」

「あたしさ根っこから非道な生物って存在しないと思うんだよね!

もしそんな生き物がいたとしてもさ、こうやって話し合えるんだから反省してやり直すことだってできると思うんだ。ザナークだって生きていればやり直せるよ!

魔族がどういうものかとかはわかんないだけどさ、要は中二病の暴走族みたいなもんでしょ!」

「お前は甘い、すべての見通しが甘すぎる。

私を復活させたとしたら、何人もの人間が恐怖し、何人もの人間が死ぬ。

その死ぬ人間のことを一切考えていない。それは優しさではない。お前の甘さ。

お前が今を気持ちよく生きたいがために、他者への影響を一切考えない、ただの偽善的自慰行為だ。

それに僧侶の使う回復魔法は陽属性の魔法だ、我々魔族にとっては毒でしかない。逆効果だ。

ついでに生き返ればおまえを直接殺す可能性だってあるだろう」

「そっかでもさ、あたしはザナークのこともう殺したくないよ!

生首になっても命乞いをするんじゃなくて、あたしに殺せと、遠まわしに助言するなんて、ホントお人よしだよあんた、」皮肉を込めた笑顔で床に転がっているザナークの生首に向かって膝をついて言った。

ザナークは真顔で少し無言になってから数秒後

「ひとつだけある」

「うん?」

「私が助かり、尚且つこれ以上私が絶対に人を殺さない方法が一つある」

「え」

「私がお前の眷属になる、私がお前の契約魔獣となればお前の指示通りに動く。当然人を殺さないことを命令することもできる。それにおまえの魔力を依り代として全盛期の三分の一くらいの力で、復活をすることもできるだろう。」

「へー、よくわかんないけど、それいい感じじゃん。

じゃああたしと契約してよ」

「軽いな、人類を大量に殺戮してきた、魔族の言葉だぞ簡単に信じるのか?」

「あたしもさ、人を殺したことはないけれど、昔結構な罪を犯してるんだ、、、

でもさ、やり直したいって思ってる、もっと言えば、いくらでも謝るから、許してほしいと思ってしまっている。

自分は許してほしいと思っているのに他人のことは許さないなんて通らないじゃん、

あんたを信じるのはあんたのためじゃないよ、あたしのため自分自身のエゴでしかないんだ。

だからさ、人類代表として私がザナークの罪の贖罪手伝うことにする。

その代わりと言っちゃなんだけれど、ザナークも使い魔として、あたしの罪に対する贖罪を手伝ってね!」幼稚園児がいたずらでもするかのような笑顔で言った。ここまでおなかの底から笑えたのはいつぶりだろう。

「私の前に右手を突き出せ」

「こう」言われた通り右手を突き出した。

すると、ステータスの画面と同じような青い光が私の右手とザナークの生首を包んだ。

それを天使のわっかのような白い光がつつみ

「我の力、汝に捧げる」ザナークがそういった瞬間光が強くなりまぶじくて、何も見えなくなった。

「なになに、こんな簡単なの?あんただましてないでしょうね?」

数秒たち目を開けると

「私は戦っているとき以外はうそをつかない」

五体満足の魔王軍四天王ザナークの姿がそこにあった。













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