特級超筋肉型 物理特化 魔法少女リズ 対天海衆 第三師団団長マルルの殴り合いの一対一《タイマン》
「痛いですか?あなたのおかげでまた新たな感情に出会いました。ありがとうございます。」感謝するようにマルルはお辞儀をした。
「どういたしまして」リズさんが淡々と言った。
「リズ僕も手を貸そうか?」ライオが命をかけた戦いをしているとは思えないほど明るい笑顔で言った。
「いいえ、ライオさんは獅子王の紋章の発動に集中してください。私がこいつを止めます」落ち着いた声でマルルの顔面をひねりつぶした事で紫色の血まみれになった手を振りながらリズさんが言った。
魔術武装開放し魔甲武者紫電を装着したリズは頭の回転や動体視力その他人間のあらゆる器官が通常の状態のリズの二百倍近い速度で動いていた。
そんなリズが計算した自身が全力で戦闘できる残り時間は、残りの自身の魔力量から考えて4分ほどだと想定した。
それに対しマルル、は目の前のリズという猛獣に対しどう対応しようか考えていた。出した結論は自信も強化魔法を使い格闘戦に臨むこと。そして、物理逓減魔術「業インカ」を発動しリズの攻撃力を抑えることだった。
物理逓減魔術「業インカ」はマルルの使い方としては通常最終の刻を打った後に発動するための物理攻撃逓減呪文であった、なぜ最終の刻を打った後に打つ必要があるのかというと、この呪文は最終の刻と違い完璧に物理攻撃を封殺できるわけではない。せいぜい物理攻撃の威力を百分の一に抑える程度である。
それに効果が完璧に発動するためのラグがある。打ってからすぐに百分の一になるのではなく少しずつ物理攻撃の威力が下がっていく。しかもこれは最終の刻のように自信を対象から外すことはできない。自身の物理攻撃も下がる。
そして、この物理逓減魔術「業インカ」の最大の弱点は対象内の物理攻撃の効果を抑えれば抑えるほど魔法攻撃の威力を高めてしまう。この呪文だけで見れば諸刃の剣なのである。
だからマルル安全を期し魔術封殺呪文「最終の刻」を打ってからこの呪文を打って、自身だけが魔法を使える状態での発動をしたかった。
だがこの魔術には一つ利点があった、この数多の制約をかけることによって実現した最終の刻の魔力をためながらでも比較的簡単にかつ高速で打てるというコストパフォーマンスの良さだ。
「自然的肉体強化魔法 永久の超人
自然的精神活性化魔法 次元の扉 同時発動 対象マルル」
これを発動することによって、マルルの肉体は自然の中に眠る秘められたポテンシャルを最大限発揮できるようになった。そして、
「物理逓減魔術「業インカ」 発動 対象全域」これにより少しずつこの場にいるすべての生物の物理的攻撃力が下がっていく。
「さあ、あなたのお望みの拳だけでの殴り合いと行きましょうか」マルルは無邪気すぎる笑顔で言った。
「だまれ、植物ごときが私に意見するな、私の仲間の幸せを阻むな、これは戦いじゃ無いただの草刈りにすぎない」リズさんが冷たい声で言った。
リズがまた凍り付いた地面を踏みしめ、マルルに向かって一歩を踏み出す、踏み出した地点にまた紫の雷のような魔術残滓が広がる「ゴッッッン」踏み出してマルルの本体までたどりついたころでやっと雷鳴のような音が遅れてついてくる。
まずリズは左手で、マルルの顔面をまた狙ったマルルに三十億以上の生命が眠っている以上、物理的攻撃にあまり意味があるとは思わなかったが、顔面を破壊し続けていれば、口をつぶせるためこれ以上魔術を詠唱されることがないと思ったからだ。
完璧に顔面を左手でとらえたが、さっきのように簡単に引きちぎることができない。
さっきのあまり聞いたことのない魔術のせいかもしれない。
だが関係ない、そのまま余った右手をマルルの顔面に突き刺す。手がマルルの脳なのか何なのかわからない臓器でぐちゃぐちゃになる。ここまでやられたにもかかわらず、マルルは反撃に出る。突き刺さったリズの右手を中途半端に再生することで固定化する。
そして、右手がマルルの顔面に固定化されて動けなくなったリズの右わき腹めがけてボディブローを放つだが魔甲武者紫電の装甲が硬すぎて鉄を殴ったような音しか響かない。
いい展開だとマルルは思った。
これだけ高い魔力出力を誇る装甲を展開できるのはさすがだと思ったが、人間ならば、すぐに魔力が切れる。
このまま、物理逓減魔術「業インカ」を展開し続ければいつかはジリ貧になって私が優位に立てる。
リズは右わき腹を殴られ体制を崩された勢いを利用してそのまま横回転しながら空中飛び膝蹴りをマルルの顔面に浴びせる。
マルルは紫色の血潮噴き出す。
リズは強化魔法を自身に重ね掛けしたことによる全能感でハイになっていた。
普段の魔術師としてのリズならば自身の知らない全域効果魔法を使われたら一瞬距離をとって落ち着いてその効果や意図を考察するだが、今はただただ目の前の邪悪を蹴り飛ばしたい。そんな衝動いや欲望に駆られていた。
全く引く気配がない。
マルルからしてみればこれは好都合だ。
「これほどとは恐れいりますてててて」リズの右手が貫通した状態で中途半端に口の下半分だけ再生したマルルは文字通り口足らずになりながら言った。
「さっきのあなたよりとても可愛くなりましたね」リズは皮肉を込めたニヒルな笑みで言った。




