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ドラム式洗濯機その2

作者: 夜のトバリ

帰宅した僕に対して

「本当に大変無い時にはあなたはいない」とツンドラ気候のように、ただ事実を認定するように述べた。コウモリは哺乳類である。自明な事実認識。

どうやら稼働させて目を離した隙にアイリスオーヤマさんの糸くずフィルター付近から怒涛の様な水漏れ、漏れというよりは噴水の様に前に吹き出していたという。孤軍奮闘し蛇口を締め隣接する風呂場にあふれた水を掻き出したという。僕が帰った時はまさに一戦終了し、水はなかった。ただし脱衣場に置いていたローカル新聞の束が水害の後の様にその喫水線を記録していたし、僕が明日着ようとして乱雑に床に置いていた衣類は濡れたまま風呂場の蓋の上にあった。

アイリスオーヤマに連絡してと言われて取説のコールセンターの電話番号を見たが、すでに休日の受付時間を過ぎており明日にするしかなさそうだ。

ごめん、僕のフィルターの付け方が悪かったかも、と誤ったがしばらくは怒りのためにまともな会話が出来ず。ただ彼女によればフィルター自体は硬く付いている。やってフィルターのパッキンか何かが痛んでいたのではという。

翌日コールセンターにトミさんが電話すると、本社ある仙台の訛りなのか朴訥な口調の女性が、それは大変でしたと非常に気遣う感じで彼女の怒りも徐々に収まりつつあった。

交換部品の糸くずフィルター栓を急遽送ってくることになり、その後は彼女も大分普通になって夕方にはスーパーに車で買い出しに行ったのである。


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