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第五話

「こんなもんかな?」


私は血塗れになって倒れている沢山の反社会組織員と空薬莢の山を見ながらそう呟く。


倒れてる人の多くは身体の一部が欠損している。


私の使っているナイトメアの使用している弾丸は7.7ミリ炸裂徹甲弾。


本来は爆撃機が自衛用に使う機銃の弾であり、人に撃つものでは無いので人に撃つとこうなる。


「私は撃つまでも無かったですね」


エリがそう呟く。


確かに。


一方的な殺戮だったししょうがない。


「そうね……ただ、まだ残りが居るかも知れないから気をつけて」


私は1マガジン分撃ち切ってホールドオープンしているナイトメアから空マガジンを取り出し、予備マガジンをリロードする。


空マガジンはマガジンポーチにしまった。


「きゃあ!」


ん?後ろからエリの悲鳴が。


後ろを振り向くと、残っていた敵がエリの頭に拳銃を突きつけていた。


エリは自分の持っていた拳銃を落とした。


はぁ、だから気を付けろって言ったのに。


「はぁはぁ、そこの銀髪の女、武器を捨てろ!」


「ハイハイ、分かったよ」


私はナイトメアを地面に置く。


「なんだぁその態度は。調子に乗ってるとこの女を殺すぞ!」


「アイリスさん……ごめんなさい」


「良いよ別に、だってソイツ、すぐに死ぬもん」


「はぁ、お前何を……あがっっ」


男は苦痛に顔を歪め、手から拳銃を落とす。


そしてそのまま、その男は倒れた悶え始める。


「なんだ…….これはぁ……うぐっっっ」


彼の腕の付け根あたりには短刀が突き刺さっていた。


そしてその男を見下しながら拳銃を向けている少女がいた。


「ナイス、ルシフェル」


あの短刀には強力な呪いが付与されている。


あの男は今、死よりも恐ろしい痛みを感じてるはずだ。


「いえいえ、私はただ愚かにも神に反抗する輩に神の代行者として天罰を下しただけです」


「やっぱ私、神格化されるのね……」


私はそう呟きながらナイトメアを拾う。


「俺が悪かった……殺してくれぇ……頼む」


さっきの男がそう言う。


「……下等生物ごときが。神に逆らうとは……身の程を知れ」


一発の銃声が鳴り響く。


「なんやかんや、殺してあげるあたりまだ優しいよね」


ほんとに苦しめたければ殺さない方が良い。


でも、殺すあたりやはりルシフェルは皆が言うほど狂ってるとは思えない……と思う。


エリが倒れる。


「ちょっとエリ、大丈夫?」


「ちょっと怖かったので……緊張が解けてつい」


私はエリに手を差し伸べる。


エリが私の手を握ったのでそのまま引っ張る。


「ほんと、迷惑ばかりかけてすいません」


(初めて彼女たちと戦ったけれども、お二人は凄かったです。しかも、アイリスさんの方はこの任務は本職では無いのにも関わらずこの強さです。……いつか私も彼女たちと肩を並べて戦いたいものです)


「良いのよ、私も新兵の頃はみんなに迷惑をかけたものよ」


「まぁお前は今でもみんなに迷惑をかけてるけどな」


無線機から司令官の声が聞こえる。


「ハハ……後処理、よろしくお願いします」


「あぁ、処理は任せておけ。お前らは帰投しろ」


「了解」


ん?エリちゃんがさっきまで座り込んで所が濡れてる……さては彼女、失禁したな。場数が少ない兵士はよく失禁するからまぁ気にしない、気にしない。


……でもちょっと苛虐心が。


「なんであなたの足元、濡れてたの?」


「えっとその……恐怖で……漏れちゃいました……ちょっと何でにやけてるんですか!……アイリスさんのいじわる」


彼女は顔を真っ赤にしてそう言う。


あーあ、拗ねちゃったよ。


可愛いなぁ……食べちゃいたいくらいには

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