第十六話
これから投稿頻度がかなり減ります。
チッ……捕まったか。
彼女は私が突き刺した銃剣をライフルごと引き抜き、後方に投げ捨てる。
彼女は私の首に短刀を与える。
「スナイパーさん、名前は何ですか? あなたを殺した後にあなたが天に導かれるよう神に祈らなければいけないので」
残り武器は9mmハンドガンが1丁に手榴弾が一つ、後は自分の身体のみ…
「神に祈る? これだけの共和国兵を殺しておいてあなたが神職だとでも? あなたも悪人の仲間入りよ。せいぜい、石でも投げられないように気を付けたら?」
彼女はおそらく多くの法国の兵士同様に奇跡の力を持っている。
恐らく回復系…
ただ他にも別の奇跡を使える可能性大。
「でも、あなた達共和国も法国に侵攻した時に同じことをしましたよ。正義だと叫びながら…私は…私は決して忘れない」
なるほど、復讐目的か。
通りで動きが新兵並みな訳だ。
彼女の能力は強い。
だけど彼女が強い訳じゃない。
いったん後方に退いて体制を立て直すとしましょう。
……法国への侵攻……か。
あの時私は監視対象だったから何も出来なかった。
いや、監視対象じゃなくても何も出来なかったか。
私は彼女を思いっきり彼女を吹き飛ばし、ホルスターから拳銃を引き抜き、2、3発の弾を彼女の身体に撃ち込む。
彼女は奇跡の使用中は行動が遅くなる。
その隙に私は手榴弾のピンを引き抜き、彼女の手前に投げる。
数秒後に手榴弾は破裂し、地面の砂が舞い上がり彼女の視界を奪う。
そして私は彼女と距離を取ることに成功した。