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chapter 3 − currently − 大学2年 7月25日

 ―――  月 日


 朝日が降り掛かる

 眩しさに失っていた意識を取り戻した


 まだ生きてる

 実感はない


 光の純粋さに意識が奪われそうになる

 窓を開け放ち見渡した

 久しぶりに見る風景は何ら変わりない

 そうこれからもずっと変わらないだろう

 まだ昇ったばかりの朝日が照らしつけてきた


  最後


 支度をして部屋を出た

 押し出されるようにドアが閉まった

 ひと気のない道の真ん中、もう二度と見ることのない朝日を背に歩き続けた

 亜美と会う前に龍ちゃん、君のことを見たかった

 もう二度と会うことはないから

 

 歩き続けた

 涙が頬をつたう

 歩き続けた

 

 龍ちゃんの家の前、何時間も待ち続けた

 学校へは行かなかったみたいだね

 何時間待ったかな、亜美がやってきた


 やっぱり


 でももう驚きはしないよ

 分かってるから


 夜も更けてきた

 人通りもないくらいに

 すべて僕の思った通りだったってわけだ

 二人楽しかったろうね


 亜美が出てきた

 けど龍ちゃんの姿は見えなかった

 せめて一目で良かったのにそれすらも叶わなかった


「龍ちゃんさようなら」


 亜美は電車で来ていた

 ドアの手摺に身をもたれ寂しげに外の景色を見てたね


 何を考えてたの?

 彼のこと?


 電車を降り先に改札を抜け亜美の来るのを待った

 声を掛けるまでもなく彼女の方が僕に気付いた

 驚いてた

「ちょっと話そう」

 戸惑いながらも微笑んでた

 嬉しかったのかな、僕に会えたこと


 彼女は僕を部屋へ入れた

 何の躊躇もなく

「お茶入れるね、」

 微笑みながら流しへ向かった

 後ろからそっと近付いた

「・・・・アミ・・・」

「ひゃ、」

 驚き振り返る彼女の唇を、僕の唇で塞いだ

 流し台に寄り掛からせ身をよじるほどきつく重ね合わせた

 無抵抗だった

 頬に、額に、瞳に舌を這わせた

 静かに離れ見つめた

「ア・・ミ・・・・」

「ゆうや、」

 彼女は笑って僕を見つめてた

 僕は君を見てたんじゃない

 瞳に映った僕を見てたんだ


 彼女を抱き締め再び唇を重ねた

 彼女の舌が僕の舌に絡みつく




 彼女は笑ってた



 彼女は笑ってた



 彼女は笑ってた



 僕の中遊ぶ


 僕の中遊ぶ


 僕の中遊ぶ



 噛み締める



 のた打ち回る



 のた打ち回る



 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った

 僕も笑った














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