chapter 2 − recollection − 9月27日
――― 9月27日
後期授業スタート
いつもの道を歩く
いつもの時間に
いつもの車両に乗る
いつもの街路樹の間を抜けて
いつもの門をくぐり
いつもの校舎を眺める
何ら変わらないこの景色、その全てが心を躍らせてくれた。
信じがたい幸せが目の前を光らせる。
勝ったんだよ
お前が自分で手に入れたんだ
苦しみからの解放を
開放とゆう名の自由を
勝ったんだ過去に
勝ったんだ誤りの束縛に
行き交う人々にこの喜びは決して分からないだろう。
みんなには何ら変わらない日常だ。
心の氷が春を迎え溶け出したんだ。
太陽が眩しいよ
今日もこんなにも暑い
晴れ渡った空がこんなにも広かったなんて