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殺して、夕立ち
寂しげな
潤んだ瞳がポケットの
奥に見えてる、天涯孤独の
奔放な夜を過ごして目覚めたら
ふたりのベッドの
横には姿見
溶けるように
銀河の底に沈ませたい
三日月、細くて、儚く、キララと……
潮風が
少女の黒髪サラサラと
洗う海辺の、寒い、黎明
傷ついたあの恋の火を
消せなくて
走り出す夏、殺して、夕立ち
銃、はある。
ふたりのこの部屋守る為、
実弾、ちょうだい、世間と戦う!
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これが前回予告していた詩です。
期待外れなら、謝ります。
前回の詩と見比べていただければ幸いです。




