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新しいあした
あの海で
もしもあなたに会ってなきゃ
普通の暮らしをしてたでしょうね
優しさの
あまり陽気な嘘をつく
心の綺麗な悪魔と呼ばれた
あの恋を
探し訪ねて諦めた
ちゃんと、ちゃ〜んと、愛していますか
どんな月
どんな星座も耳塞ぐ
ふたりの悲鳴は、天まで届いた
手を振って
あの高みから堕ちる星
過去の傷など見ないふりする
あの夜に
恋に破れて浜辺に座った
わたしの涙は黒いオイルだ
『好きです』が
嘘だったのならそんなこと
打ち明けないでよ、もう殺してよ
日曜の
教会 清らな ゴスペルを
天使に戻って 聴く夢 見て 泣く
寒いベッド
暖かい毛布になれる人
あなた以外に居るわけないだろ
白い血の
心の傷を撫でる指
優しい包帯ぐるぐる巻いてね
あらたな日、
私を想う静かな目
さみしく無ければ、もう忘れたい




