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あいたい、海に

 


変わらない

梅雨明け空と海の青

鳥類魚類は気ままに生きます


風の谷

潮の香りの風が吹く

死出の旅路のやきばの煙



海の旅

竹の筒には酒入れて

勘弁してよね、酔って、乱れそう


切り裂くの

空気も凍る北の海

忘れられないあの想い出を


きっとまた

今日もしずかに本が死ぬ

抱きしめられてた、あたし、いい本に


すこしだけ

生きる誓いが大切な

寂しがり屋のつらい微笑み



海は青

あたし胸はり旅に出る

だれも恋など知らない青空


遠ざかる

抱きしめたいのに

遠ざかる

波間に漂う白色の死だ



舞踏会

君の孤独な笑みをみる

手も届かない悲しみの絵に


かなしい影

遠ざかる影

抱きしめて

殺したいのに

遠ざかる影


海のやつ

置き去るあたしに餞別の

波間に人魚の歌を流した


月光に

焼かれた双眸

滲み出た

冷たい血の味、頰つたい舐め


鉄さびの匂いと涙の月光で

あたしをかなしい

影にする気か






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