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生きてこられたのです
許されて
今日もひとりでひとり分
おひさまのもと生きたしあわせ
とどかない
未来の空に風船が
ゆらりゆらりと手を振っている
道がある
どこへも続く明るいが
けっしてだれとも交われない白
わけへだてない優しさだけどそんなもの
でもすがりたい
ときがあるよね
謎のひと
いつも私の横にいる
そしてなにより許してくれる
眩しくて笑顔の対価が払えない
私のからだに
入った温もり
くるみたく
両手を広げていくこころ
あなたをぎゅーっと真綿のようにね
てのひらをゆっくり丸めたその中の
あなたの光る
たましい食べたい
信号の
変わったことさえ気づかずに
座りこみただじぶんを抱いてた
いく粒もいく粒も泣く空の果て
輝く最後の
希望の星あり
いとおしく
ただ払暁にみる夢の
ようなあなたがいたからここまで




