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はっか味、傷心剤 2
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年甲斐も
ないとか聞く耳持たないし
美しい絵が動くさま好き
月姫の
かなしい気持ちがわかれずに
笑ってごらんと言ってしまった
なにひとつ
なんの役にもたってない
アレをしてきた 自分が嫌いだ
田舎路に
百合という名の美容室
見つけてなにかへんな気になる
福者って
聖人よりも聖性が
低いていうけど「聖」ってなにさ
教徒たち
ポーのものどもくらべたら
「聖」のしるしを もつのはどちらさ
どうせなら
そりゃそうですよ 噛みつきたい
恋の牙とぎ 仲良くケンカし
わけもなく
しかめっ面を していたなあ
もっと笑いと 添い寝してみる
動き出す
ヒーローどものざわめきを
その目で見たのに 無かったふりする
日が暮れて
通天閣に火が灯り
敬人愛物 すべからく善