第四
「いやぁ~ついつい条件反射で屋敷を飛び出してしまったので、次行くあてを考えてませんでした」
そこには燕尾服をぴっしりと着こなした少年がいた。
平原のど真ん中を平然と歩いているその姿は違和感バリバリであり、考えなしに出て行ったのがあだとなり途方もなく歩き続けている。
道中に巨大な弓を持った、骨の姿をした魔族に盛大に囲まれたり、はたまたデカイ魔剣を持った武人魔族などに遭遇し戦ったが……燕尾服に傷一つなく汚れもなく圧勝して見せた。
骨魔族は遠くからちまちま撃ち続けてきたので《リフレクション》(射撃攻撃反射)を使いながら殲滅していった。
デガイ魔剣を持った武人魔族に近づいて《バッシュ》(武器攻撃を行う場合[(SL)D6 Up])《スマッシュ》(ダメージを+筋力)《クロススラッシュ》(2回攻撃)《ボルテクスアタック》(ダメージを+[(CL)D6])という前衛スキルを組み合わせた見たら一瞬にして相手が細切れになってしまったのは問題があったので今度から自重しようと思います。
あ、そうそうD6というのは6面ダイス。SLはスキルレベル。CLはクラスレベルを指します。
なお私はステータスが限界値まで高まっているおかげか、全てのSLやCLが99さらに2回以上使えない
スキルなどは制限されておりません。おなじく言える5lvまでしかあげられないSLなども同じです。
人はこれをチートといいます。
こんなステータスなキャラが出てきたら確実にゲームになりませんからね(苦笑
そんなこんなと説明口調の私は今野宿のためテントを張っています。周りのエネミー……つまるところ魔物にいちようは警戒しているのでまわりには《月衣》(別の結界を張ること)を使いエネミーに感知されないようにひそひそと行動しています。《月衣》は別の空間につなぐこともできるので物を運んだりするのに便利で私は愛用しています。
《月衣》からは屋敷の給料で買った調理器具を取り出し夕飯を調理しました。
しかし、異世界だけあって珍しい景色や珍しい???など、わくわくが止まらないのも事実です。
私はゆっくり旅をして……そして世界を見てみたい。元の世界と違ってこの世界には魔法も剣もなんと魔王も存在するのです。ですから私は世界を回り、旅をして、空を眺めて歩いていきたいと思います。
……ずっと……。