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#13
陽葵と私は一心同体だと思っていた。
無知な十歳の私は陽葵というサポーターを手に入れて、特別な人間になったような気がしていた。サポーターがいて当たり前の世界だと分かっていたけど、陽葵のことは誰も知らない。サポーターが秘密ということが、密かに自慢だった。
もちろん誰もが持っている秘密だからその喜びはすぐに潰えるけど、陽葵との関係は終わらない。むしろもっともっと依存した。現実世界で孤独を覚えれば覚えるほど、彼女に執着した。
サポーターに頼りすぎて人生が崩壊した人がいると聞いた時は、まるで自分のことを言われているようでゾッとした。崩壊とまではいかないけど、いつひび割れてもおかしくない地盤の上に座ってることは気付いている。
私はきっと、陽葵が右へ行けと行ったら右へ行く。彼女がビルとビルの間を飛ぼうと言ったら、多分、飛ぶんだろう。
朝起きると、優來の端末はなくなっていた。不思議に思って恋人に尋ねると、彼は悪びれもせず「捨てといたよ」と言い放った。




