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5 女同士の過激な会話

二人の仲が決裂してしまってから2ヶ月が経った。音大生の響子は相変わらず男子とは接することなく、数少ない女友達とはたまに誘われて学食でお茶することはあるが、それも仕方なくという感じであり、積極的にコミュニケーションをしようという感じではなく、友達の話を適当に聞き流している感じだ。


1、2年生の頃はファッションや、スイーツ、美味しい食べ物、アイドルのことなどたわいもない話が中心だったが、3年になると男の子の話が多くなってきていて、響子は余計に気乗りがしなくなってきていた。


今ここ学食では響子の他に美紀、沙織、文香がだべっている。最初は就活の話だったので、響子は参考になると思ってふんふんと聞いていたが、美紀が急に過激なことを言い出した。

「ねえ、みんなはどうやって性欲を鎮めているの?」


響子は男の子には性欲というものがあってそれを理性で抑えている一方で、若い女の子には性欲は無く、性欲が高まるのは30代後半からだと保健で教わっていたので、美紀の唐突な発言に驚愕したし、みんながどう反応するのだろうか、みんなも当惑しているのだろうな、と思ったのだが。


沙織が

「私はボーイフレンドがいて初体験済みだし、時々彼とセックスしてるから、それで満足って感じ。そんな美紀はどうなの?」


「私はセフレが2人いるから、時々お互いに満足し合ってるっていう感じ。私、スポーツ女子でしょ。ずっとバスケやってるし。スポーツ女子って多分書道や茶道、音楽とかやってる女子よりも性欲が強いんだじゃないかと思うの。だからセフレがいて助かるって感じ。私、普段からセックスしたくてしょうがないんだもの。」


響子はセフレの意味が分からなかったが、その質問をすると自分だけ遅れてるなどと批判されそうな気がしたので聞き流しているフリをしたが、みんなはどうも分かっているらしかった。


次に文香が

「私、初体験まだだし、キスもしたことないの。だから、二十歳になってもそういうの経験してないからこの頃焦ってるのよね。」

すると美紀が

「じゃ、私のセフレの一人を紹介してあげようか。イケメンだし、とっても優しいから丁寧に教えてくれるわよ。最初にブラウスを脱がせて、ブラを外して、それからスカートを」


すると文香が

「やだ、やめてよ、そんな話。私、少々焦ってるとは言ったけど、誰とでもいいなんて思ってないから。やっぱり愛がないとやだな。」


すると沙織が

「清楚系美女の響子はどうなの?いつも清純派っていう感じで振る舞ってるけど、実は結構経験豊富とか?」

「私、ちょっと用事があるので帰るわ。」


沙織がしつこく

「響子は初体験はいつ?まさか処女じゃないよね?キスはいつだったの?そのくらい教えてよ。」

響子はこの会話の流れを嫌悪していた。こんな会話は大っ嫌いだ、と怒鳴りたかったが、それを懸命に抑えてスマホを取り出して電話を受けるフリをした。


「あっ、今友達から電話が来たので。じゃ、さようなら、皆さん。」

大急ぎでその場を立ち去った。とりあえず彼女たちの声が聞こえないところまで急いだ。

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