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暖炉のような恋を繰り返して

作者: 本羽 香那


 私の恋はまるで暖炉のように繰り返す


 燃えていない私の恋心にある人が

 そっと薪を与えてゆっくりと点火させる

 そしてゆっくりとパチパチと小さく音を立てながら

 私の恋は燃えていき長い間その恋を持続させる


 でもふとそのある人は私の恋心から薪を

 そっと抜いてゆっくりと鎮火させる

 そしてゆっくりとパチパチと言う小さな音を無くしながら

 私の恋は消えていき長い間その恋を引きずる



 ようやく無くなった私の恋心に違うある人が

 そっと新たな薪を与えてゆっくりと点火させる

 そしてゆっくりとパチパチと小さな音を立てながら

 私の恋は再び燃えていき長い間その恋を持続させる

 

 でもふとその違うある人は私の恋心に水を

 そっと吹きかけてゆっくりと鎮火させる

 そしてゆっくりとパチパチと言う小さな音を消しながら

 私の新たな恋は消えていき長い間その恋を引きずる



 ようやく消された私の恋心にまた違う人が

 そっと新たな薪を少しずつ与えてゆっくりと点火させる

 そしてゆっくりとパチパチと小さな音を立てながら

 私の恋はまた再び燃えていき長い間その恋を持続させる

 

 でもふとそのまた違うある人は私の恋心に灰を

 そっと掬ってゆっくりと鎮火させる

 そしてゆっくりとパチパチと言う小さな音を覆いながら

 私のまた新たな恋は消えていき長い間その恋を引きずる


 


 何度このサイクルを繰り返したのだろう

 私が自ら薪を与えられないから告白出来ない

 だから何度も暖炉のような恋を繰り返す


 私に多くの薪を与えて

 小さな炎を大きな炎に変えてくれる

 そんな素敵な人と出逢えたら

 鎮火することのない永遠に続く大きな炎を

 灯し続けることが出来るかもしれない


 そんな大きな炎を灯せるようにと

 私は暖炉のような恋を繰り返す


 

ご覧いただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 恋と暖炉を結びつけるところがいいですね。 素敵でした(*´ω`*)
[良い点] 人と出逢い、心の暖炉に炎を灯す薪をもらっていく、それが恋なのかも知れないですね。ゆっくり小さな音を立てて燃え、静かに消えていく火もあれば、時に一瞬の煌めきのように燃える炎もあるのかな、と思…
[一言]  恋をする心、暖炉をひらいておく勇気も褒めてあげてほしいと思います。  たとえ、受け身であったとしても!
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