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エピローグ
三月五日。卒業式のあと、その足で瑞希はミラノへと飛び立った。二十歳になったらまた会おう、という約束だけを残して。
これで俺は、瑞希や徹ちゃんとは、別々の道を歩むことになった。
少し寂しい気もするけれど、徹ちゃんにはいつでもまた会える。瑞希とは、約束がある。
――二十歳までに、大人にならなきゃな。
俺は四月から史学科のある大学に進学する。この先何があるかはわからないけれど、俺には一つ、夢と呼べそうなものができた。
それは、大学を卒業した後、教師になりたいというもの。――目指すは雪代だ。
いつか必ずアイツのように、人を個人として扱うことのできる大人になりたいと思う。個性を潰すことなく、守るべきときに誰かをちゃんと守ってやれるような――。
俺には未来がある。だから、これからも生きていける。そう思う。
今話で完結となります。
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