母親と一緒にAV見た夢(ホラーテイスト)
アダルトビデオとはつまりそのままアダルトなビデオのこと。
ビデオ。そう、ビデオデッキで見るあのビデオ。
つい最近もどっかのアニメで話題になった巻き戻し早送りがあるアレ。
それは実家の居間に置いてあったのね。
僕は昔っからけっこうなAVマニアでそりゃあもう古今東西ありとあらゆるAVを見たわけなんだけど、ここ最近はすっかりそれにも飽きて、『そうだ。大昔のAVも今見たら意外とイケちゃうんやないかい!?』なんていう、脳みそがどうにかしてるんだとしか思えない妄想に取り憑かれ、オークションでアダルトなビデオを買い漁った。
取り憑かれてる時ってどうにもなんないよ。
届く。
大層な梱包に包まれたそれはまあ正しくAVだった。パッケージの裏見りゃ陰毛陰毛また陰毛。でも何より目につくのは、ソバージュっつうの?あの、どんだけパーマ掛けんねんってくらいのあの髪型に、真っ赤な口紅。
女優で言うとアレ。あの人。名前忘れちゃったけど、今でも化粧品のCM出てるあの人っぽい見た目のあの人に似てた。
ワクワクテカテカしながら、がしゃこんとビデオをデッキに差し込む僕。
ワクワクテカテカ
ワクワクテカテカ
ワクワクテカテカ
そこで後ろで何気なくパッケージを見ていた母親が一言。
「これ、止めた方がいいよ」
と。
僕はゆっくり振り返って、なんでここに母がいるんだろうという疑問を持つこともなく、「なんで?」と訊いたんだ。
したら、ほら。
ビデオのパッケージって、ビニールで一枚の紙を挟んでいることが多かったじゃない?よくズレるアレ。
それが何でか二重になってたんだよね。
(こういうの昔よくあったなあ)
で、母の元に近寄りビニールの間から覗き込んでいるその手をどけて、僕が一枚ペラって剥がしてみたの。
したら書いてあったの。
『少女惨殺8』って。
マジックでね。
僕は、
「あ。やばい」
って、言葉だけでなく、本能的に危険を察知してビデオ止めようと思ったんだけど、まあ夢だから『やばい!』、なんて思っても体言うこときかないわけよ。
振り向いたらね。
42インチテレビいっぱいの少女の首なし死体。
三人。
どこかの工場だったな。
不思議だったよ。
首がないのに、ロープで三人とも吊るされてんだもん。
びっくりして目が覚めたら女の子が