引きこもりの彼女はチーズの匂いで顔を見せる。
自分には付き合っている彼女がいる。その彼女は今絶賛引きこもり中。仕事で大きなミスをして、クビになってしまったらしい。一応同棲している身としては、自分の部屋に籠られるのは少し寂しい。
そんな彼女はチーズが好きで、よく山盛りの解けるチーズを乗せてトースターでパンを焼いている。
「そんなにかけて大丈夫?」
と自分が聞くと、
「美味しいものが体に悪いわけない。」
と、わけわかめな理由を言って、幸せそうな顔をしてそれを頬張っていた。
ちなみに自分はチーズが苦手だ。あの独特のツンとくる香りが苦手。食べてみてと言われるが、いまだに魅力がわからない。
「美味しいのに・・・。」
と、残念そうに、自分の分まで彼女は美味しそうに食べる。
そんな自分は、彼女の顔が見たくて部屋にチーズの匂いを充満させる。お菓子を出された犬のようにまずは鼻だけを部屋の外に出す彼女。匂いが確認できたら、パジャマで、髪はボサボサの状態で部屋から出てくる。
「服装整えてから。」
彼女に自分は告げる。そんな自分に口を尖らせて、渋々洗面台で、着替え、髪を整える。
綺麗な姿で、彼女はいつもの席に自分と向かい合って座る。彼女の目の前にチーズを使った料理を置くと、わかりやすく目を輝かせてくれる。手を合わせてしっかりいただきます。彼女はわかりやすくご機嫌だ。この顔が見たくて、匂いを我慢している部分しか自分にはない。
「そうだ」
自分は思い出したように、彼女に一言。
「結婚しよっか。」
『引きこもりの彼女はチーズの匂いで顔を見せる。』
石猫様、リクエストありがとうございました。
自分がもし、引きこもりの彼女を持ったらと想像しながら書きました。
ちなみに自分は、臭いチーズの方が好きです。
ブルーチーズは無理ですけど。
今回のようにリクエストを募集してます。
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