プロローグ
俺ー荒木神楽ーは佐倉高校に入学してクラス発表が行われるので学校に向かった。
壁にクラスが貼られている中で自分のクラスを確認する。それが終わったら帰ろう…と思い振り返ると目の前にすごい美人、いや美少女がいた。
ぱっちりとした目、形の通った鼻、やわらかそうな唇、茶髪のツインテールで、身長も女子の中では高い方ではないだろうか?そこら辺のモデルよりもモデルらしく可愛い少女だった。これからの3年間に少しだけ希望が湧いた。
同じクラスではなかったけれど、周りからの情報であの子は北風真美という名前らしい。そして、ある噂では告白数もかなり多いがその告白は全て断っていると言う。それを聞いて希望が無くなった。
さらに体育の授業で1度だけペアを組んだことがあるのだがその時に
「よろしく…」と言っただけで「話しかけないで。」と拒絶されてしまった。確かに俺は髪が長く陰キャという雰囲気丸出しだろうが言い過ぎではないだろうか?
これにより俺の中ではどんどん嫌な女だと思うようになり、関わるつもりは無いと思っていた。それが叶ったのか一年生は関わることなく終わり、2年生でも同じクラスにならなくて少しほっとした。
これからも関わることなどない。ずっとそう思っていた。しかし……
「修学旅行を行う。」
これが全ての始まりだったように思う。