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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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強くなれるように

「 また来てもいいですか? 」


 私はおばあさんにまた会いたいと思っていた。

 二人の素敵な話をまた聞きたかったから。


 おばあさんにそう言うと私はお店を出た。


 おばあさんが骨董品店を始めた理由……

 元々は、おじいさんのアトリエから始まった事だとおばあさんはいっていた。


 でもあの場所は……おじいさんとおばあさんの出会った場所。

 思い出が沢山詰まっているだろう。


 おばあさんの涙から感じていた。

 言葉では表せないくらい私の心に響いていたのだ。

 そして……今でも大切にしている。お店もあの場所も。



 あのアトリエには何があるのだろうか。

 私は話を聞く度に、興味が湧いていた。


 おじいさんの描いた絵は、とても繊細で綺麗に描かれていた。

 気持ちが穏やかになるような……


 自分がとても小さく見えてくる。

 私もお店をやる以上、決断する事も増えてくる。

 悩んだ時、またおばあさんに会いたくなるだろう。

 私の相談役になって欲しいとも思っていた。


 人と人との出会いは本当に大事なんだと気づかされたような気持ちだった。


 私は、マンションに戻ろうとしていたが方向をかえて、別の場所へ向かっていた。


 向かった先は……自分がこれから始めていかなければならない場所。自分のお店。


 私は自分に言い聞かせていた。これから此処で強くならなければならないんだと。


 お店の看板をしばらく眺めていた……





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