表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
81/138

やり遂げたい気持ち

 こっちの空はどうしてこんなに広く見えるのだろう。

 この空は私を、大きな気持ちにさせてくれる。

 広い心を持ちなさい、周りを見なさいと言われてるようなきがするのだ。


 私は上を見ながら、そんなことを考えていた。


 みんな疲れたのだろうか。

 電車を待つ間、無言になっていた。


 しばらくして、やっと電車がきた。


 すごく長い時間ではなかったが、誰も何も言葉を発しなかったからか、すごく長い時間のように感じていた。


「 はぁ。やっときたー! 」


 待ちくたびれたような声で、リエが言った。


 東京と違って降りる人も、乗る人も少ない。

 私達は、すんなりと電車に乗った。


 ガタガタガタン


「 なつ、戻ったらまた忙しくなっちゃうね? 」


「 うん。でもやりたかった事だし、楽しみだよ 」


 本当は、私の中の気持ちは不安の方が大きかった。

 これから、本当に大丈夫かなぁ。

 私は、やっていけるのだろうか。


 不安だと思うと、どんどん不安になってしまう。


 そう言葉にする事は、すごく簡単だし、そう私が言ったらみんな手伝ってくれるだろう。


 でも私は、どうしても自分の力でやり遂げたいと思っていた。


 私の気持ちとは裏腹に電車は、どんどん進んでいく。

 私もこうでならなければならない。

 どんどん進んでいかなければならないのだ。


 不安だろうがなんだろうが、もう進んでいるのだから。


 これが私の生きる道なのだからと思うように必死だった。

 もう簡単には戻れない道を走り出したのだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ